ATMがデビットカード登場につながった?最盛期を迎えた米国クレジットカード産業
(前回の続き)
クレジットカードの歴史を考える上で欠かせないのが、テクノロジーの発展です。
大きな土台は、1965年にイギリスでキャッシュ・ディスペンサー(CD)が発明されたこと。
デラルゥ社のジョン・シェパード-バロンという人物が発明したと言われ、彼はバークレイズ銀行の頭取とのランチでプレゼン。
バークレイズ銀行は75台のマシンを購入、1967年からロンドン近郊で稼働することになりました。
ほぼ同時期にアメリカでも、ATM(現金自動預払機)がディーボルド社によって開発。
単に現金が出てくる「CD」とは異なり、クレジットカードを使って支払い、振替、預け入れまで行うことができました。
金融機関は、こぞってこの新技術に莫大な投資を行います。当時のキャッシュ・ディスペンサーの標準価格は1.7万ドル、ATMなら3万ドルといったところでした。
1974年までには、2500台を超えるキャッシュ・ディスペンサーやATMが設置され、それ以上が新たに発注されました。
ATMが増え続ける一方、消費者はなかなか使おうとしませんでした。