日本発!成長を続ける動画配信サービス「U-NEXT」のポジショニング
動画配信サービス「U-NEXT」が好調だ。USEN-NEXT HOLDINGSにおける複数事業の一つとしての立ち位置ではあるが、ここにきて成長が加速している。
U-NEXTが含まれるコンテンツ配信事業の売上高は、直近四半期で143億円(前年比43%増)。営業利益は17.5億円(同309%増)と、高成長と高収益を両立した。
もちろん、足元の好調には「巣ごもり」による追い風が大きな要因として働いている。テレビCMや大規模なコンテンツ調達といった大きな先行投資がなかったことが奏功した。
かねてよりお伝えしてきた通り、Netflixやディズニーといった企業ではコンテンツ制作の競争が熾烈化し、日本でもサイバーエージェントの「Abema」が積極投資を続ける。
競争市場にあって、U-NEXTはいかにして好業績を実現したのか。意外と知らないその歴史から、サービスの特徴や成長施策などについて整理してみたい。
U-NEXTのルーツは、2007年に開始したテレビ向け動画配信サービス『ギャオネクスト』にある。
そもそも『ギャオ(GyaO)』は、2005年にUSENが無料の映像配信サービスとして始めた。サービス開始から8か月で会員数500万人を突破するなど、当初から勢いのある立ち上がりだった。