事業内容
西日本鉄道グループは、西日本鉄道を中心に、子会社82社及び関連会社37社で構成されており、多岐にわたる事業セグメントを展開しています。主要な事業内容は、運輸業、不動産業、流通業、物流業、レジャー・サービス業、その他の事業で構成されています。
運輸業では、鉄道事業を西日本鉄道と筑豊電気鉄道が、バス事業を西日本鉄道、西鉄バス北九州、西鉄観光バス、亀の井バスが、タクシー事業を福岡西鉄タクシー、久留米西鉄タクシー、北九西鉄タクシーが展開しています。また、運輸関連事業として、西鉄ステーションサービスや西鉄エンジニアリングなどがあります。
不動産業では、賃貸事業を西日本鉄道、博多バスターミナル、スピナが、住宅事業を西日本鉄道、NNR Realty Investments USA、パラゴン都市開発が、その他不動産事業を西鉄ビルマネージメント、西鉄不動産が手掛けています。
流通業においては、ストア事業を西鉄ストアが、生活雑貨販売業をインキューブ西鉄が展開しています。
物流業では、国際物流事業を西日本鉄道、NNR・グローバル・ロジスティクス(U.S.A.)、NNR・グローバル・ロジスティクス(SHANGHAI)が、国内物流事業を西鉄運輸、西鉄物流が行っています。
レジャー・サービス業では、ホテル事業を西日本鉄道、西鉄ホテルズ、NNR Hotels International (Thailand)が、旅行事業を西鉄旅行が、娯楽事業や飲食事業を西鉄ウェルネス、海の中道海洋生態科学館が、広告事業を西鉄エージェンシーが、その他サービス事業を西日本鉄道、西鉄エアサービスが担っています。
その他の事業として、ICカード事業を西日本鉄道、ニモカが、車両整備関連事業を西鉄エム・テックが、建設関連事業を西鉄建設、西鉄電設工業、西鉄シー・イー・コンサルタント、西鉄グリーン土木が、金属リサイクル事業を九州メタル産業が展開しています。
経営方針
西日本鉄道グループは、ポストコロナ社会における変化に対応し、サステナブルな成長を目指しています。同社は、デジタル化の加速、脱炭素社会への進展、生活スタイルの多様化など、不確実性の高い時代の変化に適応するため、「にしてつグループまち夢ビジョン2035」を策定しました。このビジョンでは、新たなビジネスモデルの変革、従業員の自己成長とチャレンジの実現、事業の効率性とサステナビリティを意識したポートフォリオの構築を目指しています。
2023年3月には、この長期ビジョンの実現に向けた第一歩として、第16次中期経営計画(2023年度~2025年度)を策定。この計画では、「サステナブルな成長への挑戦」をテーマに掲げ、5つの重点戦略を基に、持続可能な公共交通事業の構築、福ビル街区建替プロジェクトの完遂、固定資産に頼らない事業モデルの基盤構築、新領域事業への挑戦、多様な人財の確保と人財力強化に取り組んでいます。
具体的な取り組みとしては、運賃改定の検討、駅の運営体制の見直し、次世代移動サービス「MaaS」の推進、新築工事やテナント誘致の推進、住宅事業やホテル事業の拡充、国際物流事業のネットワーク拡充、再生可能エネルギー電源開発事業への取り組みなどが挙げられます。また、サステナブル経営の強化として、2050年カーボンニュートラル実現に向けた取り組みや、省エネ車両の導入、環境負荷の少ない輸送手段の活用などにも注力しています。
これらの戦略は、西日本鉄道グループが直面する経営環境の変化や課題に対処し、長期的な視点での成長と企業価値の向上を目指すものです。