事業内容
西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)とその関連会社(子会社146社及び関連会社22社)は、幅広い事業セグメントを展開しています。主要な事業内容は、運輸業、流通業、不動産業、およびその他の事業で構成されています。
運輸業では、鉄道事業を中心に、旅客自動車運送事業や船舶事業も手掛けています。鉄道事業では、北陸、近畿、中国、九州北部の広範囲にわたり、新幹線や在来線の特急を含む都市間輸送や地域内輸送を提供しています。関連会社には、嵯峨野観光鉄道、関西高速鉄道、大阪外環状鉄道などがあります。
流通業では、百貨店業をはじめ、主要駅での物販・飲食業を展開しています。ジェイアール西日本伊勢丹やジェイアール西日本デイリーサービスネットなどがこのセグメントに含まれます。
不動産業では、保有不動産の販売・賃貸業やショッピングセンターの運営を行っています。JR西日本不動産開発やJR西日本SC開発などが関連会社です。
その他の事業としては、ホテル業、旅行業、広告業、建設事業などがあります。ジェイアール西日本ホテル開発や日本旅行、JR西日本コミュニケーションズ、JR西日本テクノスなどがこれに該当します。
これらの事業を通じて、JR西日本は多岐にわたるサービスを提供し、地域社会の発展に貢献しています。
特集記事
経営方針
西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)は、新型コロナウイルス感染症の影響や自然災害の激甚化、人口減少などの厳しい経営環境の中で、安全性の向上と社会的価値の創出を目指しています。同社は、「福知山線列車事故を二度と発生させない」という強い決意のもと、安全性の向上に努めるとともに、地域共生企業として社会や地域の課題解決に貢献していくことを経営の基本方針としています。
具体的には、「長期ビジョン2032」を策定し、安全、安心で人と地球にやさしい交通、人々が行きかういきいきとしたまち、一人ひとりにやさしく便利で豊かなくらし、持続可能な社会の4つの社会課題に重点的に取り組んでいます。これらの実現に向けて、鉄道の安全性向上に加え、モビリティサービス分野の活性化、ライフデザイン分野の拡大など、様々な事業活動を通じて社会的価値と経済的価値の創出を目指しています。
「JR西日本グループ中期経営計画2025」では、5つの重点戦略を掲げています。これには、鉄道の安全性向上、主要事業の活性化と構造改革、不動産・まちづくりのさらなる展開、デジタル戦略による多様なサービスの展開、新たな事業の創出が含まれます。これらの戦略を通じて、早期のコロナ前水準への回復と成長の加速を目指しています。
また、サステナビリティ経営の実現に向けて、地域共生、地球環境、人的資本経営、ガバナンス・リスクマネジメント・人権などの分野にも積極的に取り組んでいます。これらの取り組みを通じて、ポストコロナ以降の社会においても、持続的な価値創造を実現する企業集団となることを目指しています。