事業内容
東レ株式会社およびその関係会社310社(子会社266社・関連会社等44社)は、多岐にわたる事業セグメントを展開しています。これらのセグメントは、繊維事業、機能化成品事業、炭素繊維複合材料事業、環境・エンジニアリング事業、ライフサイエンス事業、その他のサービス関連事業に大別されます。
繊維事業では、ナイロン、ポリエステル、アクリルなどの糸や綿、紡績糸、織編物、不織布、人工皮革、アパレル製品の製造、加工、販売を行っています。機能化成品事業では、ナイロン、ABS、PBT、PPSなどの樹脂や樹脂成形品、ポリオレフィンフォーム、フィルム及びフィルム加工品、合成繊維・プラスチック原料、ファインケミカル、電子情報材料、印写材料の提供をしています。
炭素繊維複合材料事業は、炭素繊維やその複合材料及び成形品の製造、販売を手掛けており、環境・エンジニアリング事業では、総合エンジニアリング、マンション、産業機械、情報関連機器、水処理用機能膜及び機器、住宅・建築・土木材料の提供を行っています。
ライフサイエンス事業では、医薬品や医療機器の開発、製造、販売に注力しており、その他のサービス関連事業としては、分析・調査・研究等のサービスを提供しています。
これらの事業セグメントを通じて、東レは幅広い産業分野において、革新的な製品とサービスを提供し続けています。
特集記事
経営方針
東レ株式会社は、1926年の創業以来、社会に貢献する企業体として存在することを目指し、その経営理念を継承しながら、持続可能な成長を追求しています。同社は、人口増加、高齢化、気候変動など地球規模の課題に対し、革新技術や先端材料の提供を通じて本質的なソリューションを提供することを使命としています。このビジョンの実現に向け、「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」を策定し、2050年に向けた世界の姿と、2030年度に向けた数値目標を定めています。
中期経営課題として「プロジェクト AP-G 2025」を立ち上げ、2023年度から2025年度までの3年間で、持続的かつ健全な成長の実現を目指しています。このプロジェクトでは、サステナビリティイノベーション事業とデジタルイノベーション事業の拡大、事業の高度化・高付加価値化、品質力・コスト競争力の強化に注力しています。また、人材基盤の強化や経営基盤の強化も重要な戦略として掲げており、成長投資を可能にするための取り組みを進めています。
具体的な戦略としては、サステナビリティイノベーション事業において、カーボンニュートラル社会実現への貢献や循環型社会実現への貢献を目指しています。デジタルイノベーション事業では、デジタル技術の活用による経営の高度化を図っています。また、人材育成の強化やマネジメント人材の育成・登用、リスクマネジメントとグループガバナンスの強化にも力を入れています。
財務目標としては、2025年度に売上収益28,000億円、事業利益1,800億円、事業利益率6%、ROIC約5%、ROE約8%を目指しています。これらの目標達成に向け、東レは経営資源を効率的に活用し、持続可能な成長を実現するための戦略を推進しています。