アイデンティティクラウド「Okta」はどのように創業したか?
クラウド時代のアイデンティティ管理で欠かすことのできない「Okta」という企業がある。2009年に設立された米国のSaaS企業で、時価総額は330億ドルを超える。
「アイデンティティ」は、デジタル化された社会で極めて重要だ。「自己実現」の話ではない。本来の意味である「個人を識別する」ことこそ、現代における重大なテーマとなっている。
国境を越えるとき、その人がその人であることを証明できなければ困る。だからこそ各国がパスポートを用意し、その人の顔と名前が一致することを確認するのだ。
オンラインでは、顔と名前を確認することは難しい。パスワードが漏洩すれば大きな問題が生じるし、多くのパスワードを記憶すること自体も非効率だ。かといってパスワードの使い回しが危険なのは言うまでもない。
特に企業において、アンデンティティ管理の不手際は致命的なものになりうる。Oktaが提供するソリューションなら、従業員のアイデンティティ情報を集約できるため、上記リスクを下げながら生産性を高められる。
今回の記事では、アイデンティティに関する代表企業となったOktaがどのように創業したかを紐解く。「カテゴリリーダー」を創出するのがいかに大変で、しかし実りある挑戦であるかがお分かりいただけるだろう。