海外のOTA(オンライン・トラベル・エージェント)企業4~6月の決算は、引き続き2強が頭一つ抜きん出ています。
売上トップはBooking.comを運営する「Booking Holdings」で38.5億ドル(前年同期比+8.8%)、「Expedia」が31.5億ドル(+9.5%)で追従します。3番手中国OTA「Ctrip」は12.7億ドル(13.9%増)と2ケタ増収でした。
「トリップアドバイザー」の売上は4.2億ドルと、前年同期から▲2.5%減収。ただ外貨変動の影響を除くと横ばいです。インド最大OTA「MakeMyTrip」は1.4億ドルで微増となりました(+3.6%)。
営業利益ではBookingがダントツで、12.5億ドル(前年同期比+21.3%)。どの四半期も5億ドル以上を稼ぎ出しています。
Expediaは2.7億ドルとYoYで+137.8%の増加。前年同期にM&Aの減損を計上したことが影響しています。Ctrip(1.9億ドル, +76.4%)やトリップアドバイザー(6,600万ドル, +34.7%)も大幅な増益となりました。
MakeMyTripは▲4,290万ドルと、今四半期も営業赤字が続いている状態です。
OTAのビジネスモデルのおさらい
OTAのビジネスモデルは大きく「Merchant」モデルと「Agency」モデルの2つに分けられます。
「Merchant」モデル:OTA企業が旅行商品をあらかじめホテル等から安く仕入れた上で、マージンを乗せて旅行者に販売します。
「Argency」モデル:OTA企業はホテル等のサプライヤーの代理業者として機能し、旅行者が料金をサプライヤーに直接支払います。仲介手数料がOTA企業の収益源となります。
世界No.1のOTA企業「Booking Holdings」は、これまで仲介ビジネス「Agency」モデルで成長を遂げてきました。