11月に上場承認された国内企業を総チェック①
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2020年11月は大変な上場ラッシュだった。国内では実に26もの企業が新規上場を承認された。

上場が増えた背景には色々な要因が考えられるが、やはり株式市場が堅調だという点は大きい。世間全体が不透明な状況下にある中、「上場できるうちに」と上場を申請する会社もいたかもしれない。

彼らが今後数年、市場からどう評価されていくかはわからない。それでも、この中から数年後のスター企業が生まれる可能性はある。

そこで今回は、新たに上場が承認された26社について、全体を一望できるようなエントリを仕上げてみたい。

これとは別に、過去数年でIPOした企業のその後について俯瞰できるような記事も、年末年始の特集として取り上げたい。本シリーズについては本日、次の月曜、来週土曜の三回に分けてお届けする

「運ばない物流」を掲げる「ビーイングHD」

ビーイングホールディングスは、1986年に端緒をおく物流企業。

現在もグループCEOを務める喜多甚一氏が20歳のときに起業し、一代で育て上げた総合物流輸送グループである。

事業の核とするのはロジスティクス。「運ばない物流」というコンセプトを掲げる。例えば、日本の流通ではメーカー、卸売、小売の三者が関わる。三者の物流センターを一つに統合すれば、コストを三分の一に引き下げられるという。

各種物流サービスのほか、観光を含めた旅客事業も展開する。

営業収益はグループ全体で162億円(2019年)。今期は3Q累計で135億円、そのうち135億円が物流事業となっている。

そのうち中核は、スーパー、コンビニ、ドラッグストアの物流事業を受託する「3PL」事業である。クスリのアオキ、三菱食品、PALTACの三社が全体収益の55%を超えるなど、大口顧客への依存度が高い。

上場時発行済株式総数は5,675,000株、公募・売出価格は1,000円なので、56.8億円で上場する予定ということになる。上場先は東証二部、上場日は12月15日である。

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