事業内容
神戸物産は、業務用食品を中心に扱う業務スーパーの運営を主軸に据えた事業展開を行っています。同社グループは、製造、卸売、小売業を通じて、業務スーパー店舗をフランチャイズ(FC)方式で展開しており、外食・中食事業や再生可能エネルギー事業も手掛けています。
業務スーパー事業では、商品の企画、開発、調達を行い、国内外の子会社を通じて食品の生産も実施しています。業務スーパーはもともと業務用ユーザーを対象としてスタートしましたが、現在は一般ユーザーの利用が大半を占めています。ナショナルブランド商品とプライベートブランド商品を取り扱い、特にプライベートブランド商品は直輸入によるコスト削減を図っています。
外食・中食事業では、「神戸クック・ワールドビュッフェ」、「プレミアムカルビ」、「馳走菜」といったブランドを展開。これらの業態では、業務スーパーでのローコスト体制を活かした価格設定で、多様なニーズに応えています。
エコ再生エネルギー事業では、太陽光発電所19ヵ所で約81.0MWの発電を行い、北海道においては木質バイオマス発電所で約6.2MWの発電を実施しています。これにより、環境に配慮した持続可能なエネルギー供給にも貢献しています。
神戸物産は、これらの事業を通じて、食品の提供からエネルギー供給に至るまで、幅広い分野で事業を展開しています。
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経営方針
神戸物産は、食品業界における厳しい経営環境の中で、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。同社グループは、「食の製販一体体制」の確立を基本方針とし、積極的なM&Aを通じて原材料の調達からオリジナル商品の開発、販売までを一貫して行う経営努力を推進しています。中期ビジョンでは、プライベートブランド(PB)商品の強化、外食・中食事業の拡大、国内PB商品の生産能力強化、業務スーパーの継続的な成長を掲げています。
神戸物産は、食糧難や少子高齢化問題など、不透明な経営環境に直面しています。消費者の低価格志向や為替の変動、競争の激化など、企業の経営環境は引き続き厳しい状況が予測されます。これに対応するため、品質管理体制及び商品開発の強化、サステナビリティに関する取り組みの強化、人財の確保と人的資本に対する取り組みの強化を優先的に進めています。
具体的には、品質保証部による衛生管理体制の充実や、品質管理強化のための自主検査の徹底、独自の品質保持システムの強化、トレーサビリティーの構築、商品開発体制及び生産能力の強化などに取り組んでいます。また、全国の子ども食堂への支援や食品ロス問題、気候変動問題への積極的な取り組みを通じて、持続可能な社会の実現を目指しています。さらに、優秀な人財の確保と従業員のワークライフバランスの重視、エンゲージメントの向上にも努めています。
これらの取り組みを通じて、神戸物産は食品の提供からエネルギー供給に至るまで、幅広い分野での事業展開を強化し、競争力の向上と企業価値のさらなる向上を目指しています。