Nike, Inc.【NKE】 NYSE

ナイキ社は米国オレゴン州に本社をおく企業。スタンフォード大学で経済学を学んでいたフィル・ナイトとオレゴン大学の陸上コーチであったビル・バウワーマンが前身となるBRS社を設立。1962年にオニツカタイガー(現アシックス)の米国販売権を取得し、1964年に会社を設立。当初はオニツカタイガーのランニングシューズを輸入販売していたが、自社製品を手がけるようになり、世界最大のスポーツ用品メーカーとなった。

Nike, Inc.【NKE】 NYSE

ナイキ社は米国オレゴン州に本社をおく企業。スタンフォード大学で経済学を学んでいたフィル・ナイトとオレゴン大学の陸上コーチであったビル・バウワーマンが前身となるBRS社を設立。1962年にオニツカタイガー(現アシックス)の米国販売権を取得し、1964年に会社を設立。当初はオニツカタイガーのランニングシューズを輸入販売していたが、自社製品を手がけるようになり、世界最大のスポーツ用品メーカーとなった。

事業内容

沿革・企業概要

NIKE, Inc.(以下、NIKE)は、1967年にオレゴン州法に基づいて設立されたアスレチックフットウェアとアパレルの世界最大の販売会社である。NIKEの主な事業活動は、アスレチックフットウェア、アパレル、機器、アクセサリー、サービスの設計、開発、世界的なマーケティング、販売など多岐にわたっている。NIKEは、所有する小売店やデジタルプラットフォーム(総称して「NIKEダイレクト」事業と呼ぶ)を通じて、消費者に直接製品を販売しており、また、世界各国の小売店や独立した代理店、ライセンシー、営業担当者にも製品の販売を行っている。また、デジタルプラットフォームを通じて、インタラクティブな消費者体験の提供も行っている。

NIKEの製品のほとんどすべては、独立した請負業者によって製造されたものである。ほぼすべてのフットウェアおよびアパレル製品は米国外で生産されており、機器製品は米国と海外の両方で生産されている。

製品・サービスの特徴

NIKEでは、NIKEブランドの製品をランニング、NIKEバスケットボール、ジョーダンブランド、サッカー(サッカー)、トレーニング、スポーツウェア(スポーツにインスパイアされたライフスタイル製品)という6つの主要なカテゴリーに分けている。また、子供向けの製品だけでなく、アメリカンフットボール、野球、クリケット、ゴルフ、ラクロス、スケートボード、テニス、バレーボール、ウォーキング、レスリング、その他のアウトドア活動などのアスレチックやレクリエーション用の製品の販売も行っている。

NIKEのアスレチックフットウェア製品は、主に特定の競技用に設計されているが、製品の大部分はカジュアルやレジャー目的で着用されている。NIKEは、製品の開発と製造において、イノベーションと高品質な構造を重視している。2019年9月現在、スポーツウェア、ジョーダン・ブランド、ランニングというかカテゴリーは、NIKEで最も売れているカテゴリーであり、今後もフットウェアの売上を牽引していくことが期待されている。

また、上記のカテゴリーをカバーするスポーツアパレルも販売しているが、これらは同じ商標を使用しており、同じマーケティング・販売方法で販売されている。アスレチックフットウェアと同様に、主にアスレチック用にデザインされている。

バッグ、ソックス、スポーツボール、アイウェア、時計、デジタル機器、バット、グローブ、保護具、その他スポーツ活動のためにデザインされた機器など、NIKEブランド名でパフォーマンス機器やアクセサリーも販売している。NIKEの100%子会社であるNIKE IHM, Inc.を通じて、他のメーカーに少量の各種プラスチック製品の販売も行っている。

完全所有の子会社ブランドであるコンバースは、マサチューセッツ州ボストンに本社を置き、コンバース、チャック・テイラー、オールスター、ワンスター、スター・シェブロン、ジャック・パーセルの商標のもと、カジュアルスニーカー、アパレル、アクセサリーのデザイン、販売、ライセンス供与を行っている。

製品の製造元

NIKEのフットウェア製品は、世界12カ国にある122の工場から供給されている。すべてのフットウェア製品は、米国外の15社以上の独立した契約メーカーによって製造されており、複数の工場を運営していることも少なくない。最大の単一フットウェア工場は、2020年度のNIKEブランドのフットウェア総生産量の約9%を占めている。2020年度については、ベトナム、インドネシア、中国の契約工場がNIKEブランドのフットウェア製品全体のそれぞれ約50%、約24%、約22%を製造していた。また、アルゼンチンとインドでは独立した契約工場と製造契約を結んでおり、主にこれらの国内で販売するためのフットウェアを製造している。

一方、NIKEのアパレル製品については、38カ国にある329のアパレル工場から供給を受けている。最大のアパレル工場は、2020年度のNIKEブランドのアパレル生産量全体の約11%を占めている。すべてのアパレル製品は、複数の工場を運営することが多い独立系の契約工場によって、米国外で生産されている。2020年度については、ベトナム、中国、カンボジアの契約工場が、それぞれNIKEブランドのアパレル総生産量のそれぞれ約28%、23%、12%を生産している。

フットウェア製品に使用されている主な素材は、天然・合成ゴム、プラスチックコンパウンド、発泡クッション材、天然・合成皮革、ナイロン、ポリエステル、キャンバスのほか、NIKE Air-Soleのクッションコンポーネントに使用されているポリウレタンフィルムなどである。

2020年度は、オレゴン州ビーバートン近郊、ベトナムのドンナイ省、ミズーリ州セントチャールズに施設を持つ100%子会社のエア・マニュファクチャリング・イノベーション社と、中国とベトナムに独立した請負業者が、フットウェアに使用される素材やクッション部品のサプライヤーとなっていた。

また、エア・マニュファクチャリング・イノベーション社は、その他の各種プラスチック製品を少量ずつ製造し、他のメーカーにも販売している。NIKEのアパレル製品に使用されている主な素材は、天然および合成繊維と糸(バージンとリサイクルの両方)、体から湿気を効率的に吸収し、保温性と雨や雪をはじくように設計された特殊なパフォーマンスファブリック、プラスチックと金属製のハードウェアである。

NIKEの独立した請負業者とサプライヤーは、フットウェア、アパレル、機器製品の製造のための原材料を購入しており、ほとんどの原材料は、製造が行われている国の独立した請負業者やサプライヤーが入手し、購入を行っている。

また、1972年からは、日本の大手商社であり、NIKEが償還可能な優先株式の唯一の所有者である双日コーポレーション・オブ・アメリカ(以下、「双日アメリカ」)が、輸出入融資業務を行っている。

競合

運動靴、アパレル、機器産業は、世界的に非常に競争が激しい。ナイキでは、以下のような、多数のスポーツウェア・シューズ企業、スポーツ機器会社などと国際的に競争している。
・アディダス(adidas)
・アンタ(Anta)
・アシックス(ASICS)
・リーニン(Li Ning)
ルルレモン(lululemon athletica)
・プーマ(Puma)
アンダーアーマー(Under Armour)
V.F. Corporation


参照 Annual Report / FORM 10-K(提出日:2020年7月24日)

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