在庫処分で増収減益の「ナイキ」2024年5月期は再び攻勢を積極化へ
Nike, Inc.

スポーツアパレル大手のナイキが6月29日、2023年5月期本決算を発表。売上高は512億ドル(前年比10%増)と拡大したが、税引前利益は62億ドル(同7%減)で増収減益だった。

株式市場での風向きも芳しいとは言えない。2021年末のピーク時と比べると4割近く下がり、2023年も年初来で4.5%の下落。S&P500が同期間に15%上昇したことと照らせば、大きく劣後している。

そんな中でもジョン・ドナフーCEOは「力強い結果から、我々の戦略が効いてることがわかる」と強気なコメントを寄せた。同氏はかつてeBay、PayPal、ServiceNowで会長やCEO職を歴任。今はナイキのデジタル戦略をトップ自ら牽引、その打ち手が功を奏しているという。

今回の記事では、ナイキの近況を業績数値とともに明らかにした上で、同社が打ち進めている戦略とその進捗についてまとめる。

断固たる打ち手で在庫水準は正常化

ナイキの収益性が悪化している背景は、前回決算でも紹介した。一言でいうと「在庫処分」のためである。

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