事業内容
キヤノンは、プリンティング、イメージング、メディカル、インダストリアル、その他及び全社の分野で事業活動を展開しています。プリンティングセグメントでは、オフィス向け複合機やドキュメントソリューション、レーザー複合機、レーザープリンター、インクジェットプリンター、イメージスキャナー、電卓などを提供しています。イメージングセグメントでは、レンズ交換式デジタルカメラ、交換レンズ、コンパクトデジタルカメラ、コンパクトフォトプリンター、ネットワークカメラ、ビデオ管理ソフトウェアなどが主要製品です。メディカルセグメントでは、CT装置、超音波診断装置、X線診断装置、MRI装置などの医療機器を扱っています。インダストリアルセグメントでは、半導体露光装置、FPD露光装置、有機ELディスプレイ製造装置などを提供しており、その他のセグメントでは、ハンディターミナルやドキュメントスキャナーなどを手がけています。
販売及びサービス活動は、キヤノンマーケティングジャパンやCanon U.S.A., Canon Europe Ltd.など、国内外の販売関係会社を通じて行われています。また、キヤノンメディカルシステムズはメディカルビジネスユニットの製品を直販または販売関係会社及び代理店を通じて販売しています。生産は、キヤノン自身および国内外の生産関係会社が担当し、キヤノン電子、キヤノンファインテックニスカ、キヤノン・コンポーネンツなどの生産子会社が部品及び製品の供給を行っています。
特集記事
経営方針
キヤノンは、中期経営計画「グローバル優良企業グループ構想フェーズⅥ」を推進しています。この計画では、「生産性向上と新事業創出によるポートフォリオの転換を促進する」を基本方針とし、テクノロジーとイノベーションによる新たな価値創造を目指しています。具体的には、コンシューマー分野での豊かな生活の提供、オフィスやインダストリー分野での快適なビジネス環境の実現、そしてソサエティ分野での安心・安全な社会づくりを目標としています。
同社は、技術的親和性のある複数の事業本部をプリンティング、イメージング、メディカル、インダストリアルの4つのグループに再編成しました。この再編成により、製品ラインアップの拡充と機能の合理化が進み、各グループ内での技術交流を促進しています。また、新規事業の創出や生産技術の強化にも注力しています。
プリンティンググループでは、デジタルトランスフォーメーションの進展に伴い、リモートワークでも高い生産性とセキュリティを提供するオンデマンドプリンティング環境の提供に力を入れています。イメージンググループでは、高画質を重視するユーザー向けにミラーレスカメラの市場投入を続け、新たな映像体験市場への事業拡大を図っています。メディカルグループでは、高度化する医療ニーズに応える製品・サービスの提供に取り組んでおり、インダストリアルグループでは、半導体露光装置の需要増加に対応するための生産能力増強やグローバル販売体制の再整備に取り組んでいます。
これらの戦略・施策を通じて、キヤノンは2025年度の連結業績目標として、売上高4兆5,000億円以上、営業利益率12%以上、当期純利益率8%以上の達成を目指しています。また、新規事業売上高の比率を全体の36%以上まで育成することを目標としています。