『右手にカメラ、左手に事務機』キヤノンの獲った2つの天下とM&A戦略の新展開!
カメラ業界第4弾の今回は、「キヤノン」(証券コード:7751)を取り扱います。
キヤノンは、デジタルカメラ市場において世界シェアの43.4%と半分近くを握る最大手です。
その背景には、終戦直後から世界を見据えた初代社長である御手洗毅氏の強い志がありました。当時シェアNo.1のライカをベンチマークし、世界1位を最初から目指し、ついには当時では絶対に超えることができないと言われたライカの技術を上回るカメラを製造しました。
1950年当初は、米国の代理店には「日本の企業だから」と販売委託を拒否されましたが、その11年後にはキヤノンのカメラの技術力は世界に名を轟かせ、代理店側から委託を請け負えないかお願いをしに来るほどまでになります。
アメリカを皮切りに各国に独自の拠点の展開を着々と進め、2003年ついにデジタルカメラの販売台数で世界ナンバーワンとなりました。以来現在に至るまでトップの座を走り続けています。
しかしながら、世界的にはカメラ市場は縮小の一途を進み、現在のキヤノンのカメラ事業の売上は0.6兆円ほど。2012年以来減少が続いています。
カメラ事業の売上構成比も減少を続け、2012年には28.3%だったのが現在半分近くの15.2%までになっています。
現在のキヤノンが一体どのような事業にシフトしようとしているのか、気になるところですが、その前にもう一つキヤノンが治めた天下を見てみましょう。
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・キヤノンがとった2つ目の天下は「〇〇」
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・キヤノンの近時の新規事業施策の展開の手法
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