事業内容
日産自動車グループは、日産自動車とその子会社、関連会社、その他の関係会社で構成されています。主な事業内容は、自動車及び部品の製造と販売であり、これを支援するために販売金融事業も手がけています。グローバルな視点で事業を管理し、資源配分を決定するために「グローバル日産本社」を設置しています。また、地域管理と研究・開発、購買、生産などの機能を統合した組織運営を行っており、これにより世界各地での活動を有機的に統合しています。
日産自動車グループは、日産トレーディング株式会社や日産ネットワークホールディングス株式会社などの関係会社を有しており、幅広いビジネスネットワークを展開しています。また、国内証券市場に上場している連結子会社としては、日産車体株式会社が挙げられます。これらの企業群を通じて、日産自動車グループは自動車業界におけるグローバルな競争力を維持し、多様な顧客ニーズに応える製品とサービスを提供しています。
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経営方針
日産自動車は、長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」を通じて、持続可能な社会の発展に貢献し、「ゼロ・エミッション」「ゼロ・フェイタリティ」社会の実現を目指しています。このビジョンの下、同社は電動化を推進し、2030年までに電動車のモデル数を27車種に増加させる計画です。これにより、2030年度時点での電動車のモデルミックスは55%以上に上昇する見込みです。また、リチウムイオン電池の技術進化や全固体電池(ASSB)の開発にも注力し、2028年度までに電池コストを65%削減する目標を掲げています。
さらに、日産自動車は、グローバルな電池供給体制の確立や先進の運転支援技術の提供を進め、より多くの人々に自由な移動を実現するモビリティの革新を目指しています。これに加えて、EV生産ハブ「EV36Zero」の構築を含む、モビリティとエネルギーマネジメントを組み合わせたグローバルなエコシステムの構築にも取り組んでいます。
アライアンスとの連携も同社の成長戦略の重要な柱です。ルノーグループ、三菱自動車工業とのアライアンスでは、共通のプロジェクトと実行計画である「Alliance 2030」を発表し、今後5年間に230億ユーロを投資する計画を立てています。これにより、プラットフォームの共用化率の向上やバッテリー生産能力の確保など、アライアンス各社の技術を活用し、新たな成長機会を生み出すことを目指しています。
日産自動車は、これらの戦略を通じて、収益性を重視しながらコストを最適化し、持続的な成長と安定的な収益の確保を目指しています。同社は、自社の強みに集中し、事業の質と財務基盤を強化することで、「Nissan NEXT」で掲げた目標の達成に取り組んでおり、事業運営の質、商品競争力、収益性の改善が進んでいます。