騰落率が最も高かったIPO銘柄はどれだ!?〜2019年IPO企業(前編)〜
東名

2019年に入り、9月末までに全部で52社が新規上場しました。

今週は前後編に分けて、それぞれ冒頭部で2019年のIPO市場の概況を見た後、まだ取り上げていない個別企業についてまとめていきます。

まずは初値が公開価格からどれだけ上昇したのかについてのランキングから。

初期収益率(騰落率)
初値が公開価格に対して、どれだけ上回ったかを表した値

最も初期収益率が高かったのは、今年3月に上場した「サーバーワークス」。サーバーワークスは、AWSの課金代行で、3年間の平均売上成長率が48.4%と急速成長している企業です(企業紹介記事)。初期収益率は277%と、初値が公開価格の4倍近くまで跳ね上がっています。

2番目に初期収益率が高かったのは、今年3月に上場した「Welby」。Welbyは糖尿病患者向けに自己管理アプリを提供している企業です。直近の通期売上は8.1億円で、前年比+71%の成長を遂げています。初期収益率は247%と、初値が公開価格の3.5倍にまで跳ね上がっています。

2019年1月〜9月に新規上場した企業の中で、初期収益率が+100%、つまり、初値が公開価格の2倍を上回った企業は全部で19社でした。また、初値が公開価格を上回った企業は25社。初値が公開価格と同じだった企業は1社(ツクルバ)。下回った企業の数は5社でした。

続いて、初値が公開価格を下回ってしまった企業について見てみます。

下落率が最も高かったのは「LibWork」で、初値が公開価格に対して、16%も下落しています。

2番目に下落率が高かったのはビジネスチャットSaaSの「Chatwork」。大きな注目を集めての新規上場でしたが、結果的には、初値が公開価格を7.5%下回ってしまいました。(Chatworkの紹介記事)

株価は上場後、一時上昇したものの、その後、下落し、現在の株価は公開価格を26%下回る1,191円となっています。

続いて、初値で売却した際の利益ランキングについて。なお、ここでは100株応募し、当選し、初値で売却した場合を仮定しています。

最も大きな売却益が出たのはサーバーワークスで、売却時の利益は+132万円。2番目のWelbyもまた売却益が100万円を超えており、こちらは+128万円の利益が出た計算になります。

当選し、初値で売却していた場合に、売却益が10万円を超えていた企業の数は全部で22社となっています。

不動産仲介メディアを運営する「gooddays」

ここからは2019年の新規上場企業のうち、ストクリで取り上げていない14社についてまとめていきます。

まずは不動産メディアの運営やシステム開発を行う「gooddays」から。

gooddaysは2016年3月に、オープンリソース、オープンワークス、ハプティック、グッドルームの4社の純粋持株会社として、新設された企業です。

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