おはようございます。 年明けから大変なことが立て続けに起こっていますが、やれることを全力で続けます。今年は一万本のニュースや開示をチェックするという目標を立ててみました。NotionのWebクリッピング機能を使うと、読んだものをカウントできるので気に入っています。
開示資料より作成
今回取り上げるのは、EDAツール大手のシノプシスだ。
EDA(Electronic Design Automation)は名前の通り、集積回路や電子機器などの設計作業を自動化・支援するツール。電気系のCAD・CAE・CAMの総称とも表現されるソフトウェアやハードウェアだ。
電子機器は時とともに小型化するし、半導体の微細化も進む。一方では高機能化、低価格化、低消費電力化も要求され、高い競争力を維持するには想像を絶するほどの複雑な設計が必要だ。
シノプシスは、そんなEDAツール市場で世界最大手。100億ドル余りの市場で三割強のシェアを握る。今回の記事では同社の始まりに加え、昨今で進んでいる「AI化」の潮流についても紹介する。
プレスリリースより作成
今回取り上げるのは、ユニコーン企業の「Replit」だ。便宜上、生成スタートアップ企業の一つとして紹介するが、生成AIありきで立ち上がったわけではない。
創業者のアムジャド・マサドはヨルダン出身のエンジニア。年に四つのプログラミング言語を習得したいと考えたマサドが、独自の「REPL」を開発したことが創業の起点だ。
REPLは「read-eval-print loop」の略で、ごくシンプルなプログラムの実行環境。ぱっと見は入力欄だけだが、プログラムを入力すると、即座に実行して結果を返してくれるというもの。完了したら、また入力欄が表れる。
そんなもの何の役に立つのかと思うかもしれないが、プログラミング初心者が一番最初に挫折するのが「環境構築」だ。Pythonを入れて、Rubyを入れてなどとやっているうちにエラーに遭遇し、心が折れてしまう。
Shutterstock
今回取り上げるジャスパー(Jasper)は、これまでに紹介したどの生成AIユニコーンとも異なる。創業CEOのローゲンモーザーは非エンジニアで、共同創業者の二人もAIの専門家ではない。
友人関係を土台としたチームは、むしろ伝統的な「起業」のテンプレだ。10年近くもの間「ピボット」を繰り返し、ようやく大当たりしたというのも、ある種のスタートアップらしい話である。
しかし、その勢いは他の生成AIスタートアップに負けていない。2021年にサービスを開始したジャスパーは、これまでに10万社以上が利用。コピー生成に特化したソリューションをいち早く提供し、マーケティング領域では近年稀に見る成長を実現した。
3Dプリンタに関する事業を手掛ける「SOLIZE」が12月25日、東証スタンダード市場への新規上場を承認された。上場日は2月7日を予定。2024年上場としては、承認第一号となる。
前身となる「インクス」は1990年設立。創業者の山田眞次郎氏は自動車部品メーカーの技術者で、米クライスラー向けにドア金具を設計していた。
起業前に3Dプリンタ技術を目撃すると、これによって製造業が変わることを直観。米3Dシステムズの光造形システム『SLA250』を導入し、3Dプリンタによる試作事業を開始した。
インクスは「金型産業の革命児」として脚光を浴び、一時は新卒採用者の半分が東大卒になるなど積極採用も進めた。しかし、2009年には民事再生法の適用を申請。投資拡大によって債務が増える中、金融危機下での需要減が決定的な打撃となった。
現代社会において欠かせないテクノロジーの一つに、コンピュータシミュレーションがある。
例えば自動車産業。新たな車種を発売するには衝突試験による安全性の担保が必要だが、一度の試験には何百万ドル、数カ月もの費用と時間がかかる。高度なセンサーを搭載しているため、人形だけで100万ドルもするという話もある。
衝突試験にかかるコストを抑制するため、役立つのがシミュレーションだ。仮想試験なら、開発初期から発売直前までどの段階でも数日程度で行える。前提条件を変えた上での複数テストも可能だ。
コンピュータシミュレーションは、自動車業界のコストを十億ドル単位で減らしている。そう豪語するのが「アンシス」(ANSYS)という米国企業だ。メーカーの開発サイクルを早め、自動車の安全性にも寄与していると言う。
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