シミュレーション技術で各産業を支える「ANSYS」シノプシスが買収へ?
現代社会において欠かせないテクノロジーの一つに、コンピュータシミュレーションがある。
例えば自動車産業。新たな車種を発売するには衝突試験による安全性の担保が必要だが、一度の試験には何百万ドル、数カ月もの費用と時間がかかる。高度なセンサーを搭載しているため、人形だけで100万ドルもするという話もある。
衝突試験にかかるコストを抑制するため、役立つのがシミュレーションだ。仮想試験なら、開発初期から発売直前までどの段階でも数日程度で行える。前提条件を変えた上での複数テストも可能だ。
コンピュータシミュレーションは、自動車業界のコストを十億ドル単位で減らしている。そう豪語するのが「アンシス」(ANSYS)という米国企業だ。メーカーの開発サイクルを早め、自動車の安全性にも寄与していると言う。