事業内容
沿革・会社概要
General Motors Company(ゼネラルモーターズカンパニー。以下、GM)は、2009年にデラウェア州の法人として設立された企業。創業自体は1908年であるが、後述するように2009年に一度経営破綻し、2009年に法人として再設立されている。
1908年ウィリアム・C.デュラントが創立したビュイック・モーターが母体となって、キャデラック、オールズモビル、オークランドといった自動車および部品メーカーを買収して事業拡大し、1916年にGMという社名となった。2008年のリーマン・ショックにより経営状態は危機的になり,2008年末にはアメリカ政府から 134億ドルの緊急融資を受けたものの、資金繰りが好転せずに2009年6月に連邦破産法11条の適用を申請し経営破綻した。破産法申請に伴ってニューヨーク証券取引所の上場も廃止されたが、2010年11月に再上場を果たし現在に至っている。
GMは、世界中でトラック、クロスオーバー、自動車、自動車部品の設計、製造、販売を行っている。加えて、GMは、自律走行車技術の開発・実用化に向けた取り組みを行っており、ゼネラルモーターズ・ファイナンシャル・カンパニー(General Motors Financial Company, Inc. (GM Financial)を通じて自動車融資サービスの提供も行っている。
GMは、ビュイック・モーターを柱に、オールズモビル、キャデラックなどを次々と買収し、ポンティアック、シボレーと、次々とブランドを展開してきた。GMは、最上級ブランドのキャデラックによるラグジュアリーな路線や、カジュアルなシボレーなど、キャラクターの異なるブランドによって、豊富なバリエーションのモデルをラインナップし、多種多様なニーズに対応する戦略で成功を収めてきた企業だ。
2017年7月31日、GMは、欧州におけるオペルおよびヴォクスホール事業およびその他の特定の資産(オペル/ヴォクスホール事業)のプジョー社(PSAグループ)への売却を完了した。2017年10月31日には、欧州のファイナンス子会社および支店(フィンコス、オペル/ヴォークソール事業と合わせて欧州事業)のBanque PSA Finance S.A.およびBNP Paribas をPersonal Finance S.A.へ売却している。
製品・サービス・ブランド・ビジネスモデル
2020年現在、GMを担うブランドは、キャデラック、ビュイック、シボレー、GMCの4ブランドとなっている。GMのハイエンドラインであるキャデラックは、セダン、SUVの2本柱による10車種をラインナップされており、その下部を担うビュイックも同様に、セダン、SUVによる6車種をラインナップするなど、消費者の多種多様なニーズに応えることを基本的な戦略としている。
ディーラーネットワークを通じて小売顧客に販売している車両に加えて、GMは、毎日のレンタカー会社、商用車の顧客、リース会社、政府などのフリート顧客(車両をまとめて購入する大口顧客のこと)にも直接またはディーラーネットワークを通じて車両を販売している。GMの顧客は、ディーラーネットワークを通じて、整備、軽修理、衝突修理、車両付属品、延長サービス保証など、幅広いアフターサービスの車両サービスや商品を受けることできる。
GMが競争している各国の市場でのリーダーシップは大きく異なるものの、GMが事業を展開している市場おいて、消費者の車両嗜好を決定する主な要因としては、車両全体のデザイン、価格、品質、利用可能なオプション、安全性、信頼性、燃費、機能性などが挙げられる。