事業内容
川崎汽船は、複数の事業セグメントを通じて幅広いサービスを提供しています。主要なセグメントには「ドライバルク」、「エネルギー資源」、「製品物流」があります。ドライバルクセグメントでは、乾貨物の輸送サービスを提供しており、エネルギー資源セグメントでは、液化天然ガス(LNG)輸送船事業、電力事業、油槽船事業、海洋事業を手がけています。製品物流セグメントでは、自動車船事業、物流事業、近海・内航事業、コンテナ船事業を展開しています。
「その他」のセグメントには、船舶管理業、旅行代理店業、不動産賃貸・管理業などが含まれており、これらは報告セグメント外の事業として位置付けられています。川崎汽船は、国内外において多岐にわたる関連会社を有しており、それぞれのセグメントで特化したサービスを提供しています。例えば、ドライバルクセグメントでは「"K" LINE BULK SHIPPING (UK) LIMITED」や「"K" LINE PTE LTD」などが活動しています。エネルギー資源セグメントでは、「"K" LINE LNG SHIPPING (UK) LIMITED」や「"K" LINE DRILLING/OFFSHORE HOLDING, INC.」が、製品物流セグメントでは、「川崎近海汽船㈱」や「日東物流㈱」などがそれぞれの分野で事業を展開しています。
これらの事業を通じて、川崎汽船はグローバルな物流ニーズに対応し、多様な輸送ソリューションを提供しています。また、関連会社を含めた広範なネットワークを活用し、顧客に対して高品質なサービスを提供していることが特徴です。
特集記事
経営方針
川崎汽船は、2022年5月9日に発表した中期経営計画を通じて、2022年度から2026年度までの5年間で、自社と社会の低炭素・脱炭素化を推進し、企業価値の向上を目指しています。同社は、海運業を主軸とする物流企業として、グローバルに信頼される企業を目指し、全てのステークホルダーから信頼されるパートナーとして、グローバル社会のインフラを支えることで持続的成長を追求しています。
中期経営計画では、専門機能の強化、船隊の代替燃料船への移行、エネルギーインフラの転換を進めることで、収益性と成長性の向上を図っています。また、経営資源の集中と顧客とのパートナーシップの強化を通じて企業価値の持続的な向上を目指しています。具体的な経営指標としては、2026年度のROEを10%以上、ROICを6.0~7.0%、経常利益を1,400億円と設定しています。
事業戦略としては、鉄鋼原料、自動車船、LNG輸送船事業などの成長を牽引する事業への経営資源の集中配分、新エネルギー輸送需要への対応、市況耐性の高い事業の強化などを進めています。また、新規事業領域として、液化CO2輸送事業や洋上風力発電支援船事業などにも注力しています。
資本政策においては、最適資本を意識したキャッシュアロケーションにより資本効率と財務健全性を両立させ、成長のための投資と積極的な株主還元を行い、企業価値の向上を進めています。株主還元については、中期経営計画期間で下限5,000億円以上としています。
川崎汽船は、ドライバルク、エネルギー資源、製品物流などの事業セグメントを通じて、グローバルな物流ニーズに対応し、多様な輸送ソリューションを提供しています。同社は、中期経営計画を通じて、低炭素・脱炭素化の推進と収益成長の両立を目指し、持続可能な成長を追求しています。