事業内容
ニコンは、映像事業、精機事業、ヘルスケア事業、コンポーネント事業、産業機器事業などを手がける総合光学機器メーカーです。
映像事業では、デジタル一眼レフカメラ「D」シリーズや、コンパクトデジタルカメラ「COOLPIX」シリーズなどの製造・販売を行っています。また、ニコンイメージング株式会社を通じて、カメラ関連製品の販売やサービスも提供しています。
精機事業では、半導体露光装置「ステッパー」や液晶パネル製造用露光装置「ステッパー」の開発・製造・販売を手がけています。これらの製品は、半導体やディスプレイの製造に不可欠な装置です。
ヘルスケア事業では、生物顕微鏡や細胞解析装置などの医療機器を製造・販売しています。また、眼科用レーザー治療機器の開発にも取り組んでいます。
コンポーネント事業では、カメラレンズや顕微鏡用レンズ、各種光学部品の製造・販売を行っています。これらの製品は、同社の映像事業や精機事業、ヘルスケア事業などで活用されています。
産業機器事業では、計測機器や検査装置などの製造・販売を行っています。これらの製品は、製造業や研究開発の現場で活用されています。
このように、ニコンは光学技術を核に、幅広い事業領域で製品やサービスを展開しています。同社は、デジタル一眼レフカメラやステッパーなどの主力製品を通じて、世界的な地位を確立しています。今後も、先進的な光学技術を活かしながら、新たな事業機会の開拓に取り組んでいくことが期待されます。
特集記事
経営方針
ニコンは、2022年4月に中期経営計画(2022~2025年度)を発表しました。同社は、2030年の「人と機械が共創する社会」の中心企業を目指しています。
その実現に向けて、同社は「完成品・サービス・コンポーネント一体の「ソリューション提供」強化」を全社方針に掲げています。具体的には、プロダクトアウト的発想から脱却し、顧客ニーズを的確に捉えたソリューションの提供に注力します。また、主力の映像事業と精機事業の安定収益確保と、ヘルスケア事業やコンポーネント事業などの戦略事業の収益拡大に取り組みます。
さらに、同社は5つの「成長ドライバー」に注力しています。それは、光学・EUV関連コンポーネント、材料加工・ロボットビジョン、デジタル露光、映像コンテンツ、細胞受託生産・創薬支援です。これらの分野での技術革新と事業拡大により、利益成長と収益の安定化を目指します。
加えて、サステナビリティ経営、人的資本経営、デジタルトランスフォーメーションの3つの基盤戦略を推進し、経営基盤の強化にも取り組んでいます。
ニコンは、光学技術を核に多角的な事業展開を行ってきました。今回の中期経営計画では、「人と機械が共創する社会」への貢献を目指し、既存事業の強化と新たな成長領域の開拓に注力していく方針です。同社の先進的な技術力と経営基盤の強化が、持続的な企業価値向上につながることが期待されます。