事業内容
スズキは、自動車、二輪車、船外機、電動車いすなどの製造販売を主軸に展開する多角的な事業を持つグローバル企業です。同社グループは、スズキ本体と子会社123社、関連会社33社から成り立ち、幅広い製品ラインナップとサービスを提供しています。
四輪事業では、スズキは国内外で自動車の製造を行い、海外ではMagyar Suzuki Corporation Ltd.やMaruti Suzuki India Ltd.などの子会社が製造を担当しています。部品製造は、国内では㈱スズキ部品製造などの子会社、海外ではKrishna Maruti Ltd.などの関連会社が行っています。販売は、国内では㈱スズキ自販近畿を含む販売会社、海外ではSuzuki Deutschland GmbHなどを通じて行われており、物流サービスはスズキ輸送梱包㈱が提供しています。
二輪事業においても、スズキは国内外での製造を行っており、海外ではSuzuki Motorcycle India Private Ltd.などの子会社が製造を担当しています。販売は、国内では㈱スズキ二輪などの販売会社、海外ではSuzuki Deutschland GmbHなどを通じて行われています。
マリン事業では、船外機の製造をスズキが行い、海外ではThai Suzuki Motor Co.,Ltd.が製造を担当しています。販売は、国内では㈱スズキマリン、海外ではSuzuki Marine USA, LLCなどの販売会社を通じて行っています。
その他の事業として、スズキは国内で電動車いすの販売を㈱スズキ自販近畿などの販売会社を通じて行っており、不動産販売は㈱スズキビジネスが担当しています。
これらの事業を通じて、スズキは多様なニーズに応える製品とサービスを提供し、グローバルな市場での競争力を高めています。
特集記事
経営方針
スズキは、2030年度に向けた成長戦略を展開しており、その核となるのはカーボンニュートラル社会の実現と新興国の経済成長への貢献です。同社は、日本、インド、欧州を主要事業地域と位置づけ、これらの地域での製品・サービス開発に注力しています。特に、カーボンニュートラルの達成に向けた取り組みとして、電動化技術の推進が挙げられます。
スズキは、四輪車、二輪車、船外機の各分野で電動化を進め、2030年度までに多数の電動車両モデルを市場に投入する計画です。日本では軽商用バッテリーEVの投入を皮切りに、小型SUVや軽乗用車など6モデルの展開を予定しています。欧州では2024年度からバッテリーEVの投入を開始し、5モデルを展開する予定です。インド市場においても、2024年度にバッテリーEVを投入し、2030年度までに6モデルを展開する計画を発表しています。
また、スズキはスマートファクトリーの創造にも力を入れており、デジタル化とモノづくりの根幹である「小・少・軽・短・美」の組み合わせにより、生産プロセスの最適化とカーボンニュートラルへの貢献を目指しています。国内工場では、2035年度のカーボンニュートラル達成に向けた取り組みが進行中であり、再生可能エネルギーの活用やエネルギー使用量の削減に努めています。
インドでは、バイオガス事業を通じてCO2排出量の削減と経済成長の両立を目指しており、牛糞を原料とするバイオガス燃料の製造・供給に挑戦しています。この取り組みは、カーボンニュートラルへの貢献だけでなく、インド社会への貢献も視野に入れています。
研究開発体制の強化もスズキの成長戦略の一環であり、2030年度までに研究開発に2兆円、設備投資に2.5兆円を投資する計画です。これには、電動化関連投資やバッテリーEV工場の建設などが含まれます。
スズキは、これらの成長戦略を通じて、カーボンニュートラル社会の実現と新興国の経済成長への貢献を目指し、グローバルな競争力をさらに高めていく方針です。