事業内容
楽天グループは、インターネットサービス、フィンテック、モバイルの3つの主要事業セグメントを持つグローバルイノベーション企業です。これらのセグメントは、同社グループの構成単位から分離された財務情報が入手可能であり、経営資源の配分と業績評価のために取締役会によって定期的に検討されます。
インターネットサービスセグメントでは、楽天市場をはじめとする各種ECサイト、オンラインキャッシュバックサイト、旅行予約サイト、ポータルサイト、北米でのデジタルコンテンツサイトの運営、メッセージングサービスの提供、広告販売、プロスポーツの運営などを行っています。
フィンテックセグメントでは、クレジットカード関連サービス(楽天カード)、インターネットバンキング(楽天銀行)、オンライン証券取引(楽天証券)、生命保険(楽天生命保険)、損害保険(楽天損害保険)、電子マネーサービスなどを提供しています。
モバイルセグメントでは、通信サービス(楽天モバイル)、光ブロードバンド回線サービス(楽天ひかり)、電力供給サービス(楽天でんき)、Open RANベースの通信インフラプラットフォームやサービス(Rakuten Symphony Singapore Pte. Ltd.)の開発・提供を行っています。
これらの事業を通じて、楽天グループは多岐にわたるサービスを提供し、グローバル市場での競争力を高めています。
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経営方針
楽天グループは、イノベーションを通じて社会に貢献することを経営の基本理念として掲げています。同社は、ユーザーや取引先企業に高い満足度のサービスを提供し、社会の変革と豊かさに寄与することを目指しています。そのために、グローバルイノベーション企業としての地位を維持し、企業価値と株主価値の最大化を追求しています。
経営戦略の中心には、「楽天エコシステム」の拡大があります。これは、楽天グループ会員を中心に、EC、フィンテック、デジタルコンテンツ、モバイルキャリア事業など、複数のサービスを提供するビジネスモデルです。同社は、このエコシステムを通じて、会員一人当たりの生涯価値の最大化と顧客獲得コストの最小化を目指しています。
また、楽天グループは、コンプライアンスの遵守や情報セキュリティの管理、コーポレート・ガバナンスの強化にも注力しています。サステナビリティへの取り組みも重視しており、事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーにする「RE100」の達成を目指しています。
デジタル経済の進展とともに、EC市場の拡大、キャッシュレス決済の推進、モバイル通信の高度化など、楽天グループを取り巻く経営環境は変化しています。これらの変化に柔軟に対応し、持続可能な成長を目指すことが、同社にとっての重要な課題です。
具体的な事業戦略としては、メンバーシップやデータ、ブランドを核とした「楽天エコシステム」のさらなる拡大、先進技術を活用したサービスの開発、ECプラットフォームのオープン化、フィンテック事業の成長、モバイルネットワークの品質向上と顧客基盤の拡大などが挙げられます。これらの戦略を通じて、楽天グループは国内外での事業拡大とグループ全体の価値最大化を図っています。