売上59兆円「ウォルマート」コロナ禍のオムニチャネル戦略に迫る
世界最大の小売企業、ウォルマートの業績が拡大している。2020年度通期の売上高は前年比7%増の5552億ドル(≒59兆円)と過去最高を更新した。
4Q(2020年11月〜2021年1月)の売上高は前年比7%増の1509億ドルと四半期ベースでも過去最高。巣ごもり特需のピーク時から伸び率はやや減速しつつも、活況な年末商戦の需要を取り込み、前四半期からは13%の増収となった。
老舗小売企業であるウォルマートは近年、実店舗とオンラインの販売を融合させるオムニチャネル化を推進している。コロナ禍ではECアプリの機能追加や配送サービスの拡充を急ぎ、大きく変化する消費行動への対応を急いだ。
具体的にどのような施策が好業績を支えているのか。直近の決算報告をもとに確認していきたい。
4Qは全てのセグメントで増収を達成した。
アメリカ事業は前年比8.6%増の995億ドル、海外事業は5.5%増の348億ドル。会員制スーパーのサムズ・クラブ事業は8.1%増の165億ドルとなった。