今回は、2020年1Qの米国SaaS決算総まとめの第三弾です。
特に領域など関係なく注目企業を一通りチェックしていきます。本エントリで取り上げるのは、ServiceNow、Twilio、Splunk、Datadogの4社。
まずはIT管理の領域で圧倒的な存在となったServiceNowです。
ある程度規模以上の大企業に務める人なら「ITシステム部門」が必ずあると思いますが、その効率化SaaSを提供しています。
売上高は10億ドルの大台を突破。同じく大企業向けがメインで、人材(HR)領域で強いWorkdayと同じくらいの売上規模となっています。
ただ、売上成長率ではWorkdayが前年比+23.4%まで落ち込んだのに対し、ServiceNowは+32.6%と非常に高い水準。損益もWorkdayは赤字ですが、ServiceNowはすでに黒字化を果たしています。
ServiceNowの利用企業数は6,200社を超えており、フォーチュン500企業のうち約80%が使っています。
長期ビジョンは「21世紀のエンタープライズソフトウェア企業を自ら定義すること」と野心的です。
(説明資料)
IT管理の分野でトップSaaSにのぼりつめたServiceNowは、より汎用的な業務自動化プラットフォームといえる「Now Platform」を展開中。
IT管理から従業員、顧客、その他独自のものまで、あらゆるワークフローを自動化することが可能となります。
言うまでもなく、企業の業務プロセスに深く入り込んでいくこのアプローチは超強力。DX(デジタルトランスフォーメーション)と言う言葉が注目を浴びる中、大企業にとっての最適解として君臨しています。
大企業向けの強さではまさに折り紙つきで、年間契約額100万ドル(≒1億円)を超える超大口顧客の数は933社。顧客全体の契約更新率は97%と非常に高い水準です。
売上構成では、土台であるITワークフローの比率が下がりつつあり、その他が34%を占めるまでに拡大しました。
COVID-19危機が起こる前、DX支出は3年で7.4兆ドルと予想されていました。CEOのBill McDermottは、COVID-19危機によって今後、これが加速されると強気の姿勢を見せています。
参考:Service Now (NOW) Q1 2020 Earnings Call Transcript
続いては、音声やSMSのAPIプラットフォームとして成長するTwilio。