事業内容
沿革・企業概要
Datadog(データドッグ)は米国ニューヨーク州に本社を置くソフトウェア運用監視プラットフォーム企業。2010年、Olivier Pomel氏とAlexis Lê-Quôc氏によって創業された。同年にデータ統合プラットフォームをローンチ、2012年にはインフラ監視ツールの提供を開始し、その後も提供サービスを拡大。2019年9月にNASDAQへ株式上場を果たす。
事業内容
Datadog(データドッグ)は、ソフトウェア運用におけるデータ統合・監視・分析を統合したサービスをクラウドベースで提供している。Datadogは、単一のプラットフォームでログ管理やインフラ監視、APM(アプリケーションパフォーマンス監視)を一元的に提供する初めてのSaaSサービスとされる。
Datadogのサービスを利用することで、開発者などを中心とした顧客ユーザーは、膨大なデータから有意義な洞察を得たり、増え続けるアプリケーションやツール・サービスを適切に管理できる。経営の適切な意識決定のためのBI(ビジネスインテリジェンス)ツールのように、システム運用と開発の意思決定を支えるデータプラットフォームを提供すべくサービスをさらに拡充している。
製品・サービス
『Datadog』は、マルチクラウドにおけるインフラやアプリケーションパフォーマンスの監視、ログ収集による可視化とデータ分析をひとつのダッシュボードで行える統合監視プラットフォームである。
一般的にマルチクラウドの監視においては、各クラウドプラットフォームが提供するツールや、個別の監視ツールを組み合わせるか等、運用者自身でソリューションを開発する必要があると言われており、担当者の負担が大きくなりがちである。
一方、『Datadog』は、AWS(アマゾンウェブサービス)やGoogle Cloud Platform、Microsoft Azure等のクラウドのサーバーや容量、OS、アプリケーションまで、標準パッケージだけでもで350種類以上ものサービスを一元的に監視することができる。
例えば、これまでは複数システムを横断して検証しながら調査をしていたのに対し、必要な情報が全て『Datadog』に入っている環境においては、参照すべき箇所がすぐに把握できる。このことにより、運用者の負担が減る事が導入の大きなメリットである。
また、『Datadog』は監視項目が標準パッケージに豊富に埋め込まれており、これも運用者が個別に追加開発することなく利用開始出来るという点でメリットとなる。各クラウドのサービス変更・追加への対応も迅速であり、常に最新のサービスの監視が可能となる。
AIを活用したログのデータ分析を通じて、パフォーマンス劣化の予兆を事前に検知する傾向監視や、ユーザーの体感速度を可視化する外形監視を行うことも可能である。
『Datadog』はSaaSサービスであるものの、エージェントを導入することでオンプレミス環境(自社環境)でも活用することができる。
成長戦略
Datadogの今後の成長戦略は以下の通りである。
新規顧客の獲得により、顧客基盤を拡大する
Datadogは、自社について、まだ市場浸透が低いと評価している。そのため、今後の成長戦略として、市場での販売・マーケティング活動を拡大することにより、新規顧客の獲得を狙いたいと述べている。
既存顧客のユースケースを拡大する
Datadogは、既存顧客に対し、新しいユースケースや新製品の導入をしてもらうことを通じて、既存顧客セグメントにおけるさらなる売上拡大を目標としている。
テクノロジーのリーダーシップを拡大する
Datadogは、テクノロジーに対する継続的な投資を通じて、新製品や新機能の開発に注力する。2017年にはAPM(アプリケーションパフォーマンス監視)を開始し、2018年にログ管理を開始し、2019年にユーザーエクスペリエンスの監視とネットワークを開始している。
顧客基盤を国際的に拡大する
世界的に、クラウドへのシフトが怒っていることや、各企業のIT予算の増加を受けて、Datadogは、国際市場において更なる顧客獲得を目指している。