米中古車販売「Vroom」が新規上場へ:EC売上2.6倍も前途多難
今回は、新たに上場が発表された米国の中古車ECプラットフォーム「Vroom」について確認します。
想像に難くありませんが、米国の中古車販売は世界最大の消費者向け市場です。2019年の市場規模は8,410億ドルにものぼり、年間4,000万台が売買されました。
そして、悪名高いのが「消費者満足度の低さ」。昔ながらの中古車ディーラーを通じた売買が主流で、値付けには価格交渉がともなうのも一般的。
いわゆる断片化された市場で、事業者の数は42,000にものぼります。業界トップの「CarMax」ですら、市場シェアは(0-10年落ちの中で)3.5%程度(Vroomによると2%以下)。トップ100社の市場シェアが9%だそう。
EC化率は非常に低く、わずか0.9%しかありません。レポートによると、2030年までにEC化率は50%まで拡大することが予想されていると言います。(これはこれで凄い)
こうした中、近年は「Carvana」が台頭、急成長していました。Carvanaは「自動販売機(Vending Machine)」による車の受け渡しが特徴で、2017年の上場以来、ものすごい勢いで事業を拡大してきました。
そんな中、新たに上場するのが「Vroom」という会社です。果たしてVroomのビジネスにはどんな特徴があるのか。新規上場申請書類の内容をチェックしてみましょう。
Vroomは2012年に創業した会社で、本社はニューヨークにあります。