テスラ【TSLA】 今後の戦略 NASDAQ

2003年に設立された米国の電気自動車メーカー。2008年に「ロードスター」、2012年に「モデルS」を発表。CEOはイーロン・マスク。「世界における持続可能エネルギーへの移行を加速させること」をミッションとする。廉価な「Model 3」「Model Y」を量産し、世界最大の電気自動車メーカーとしての地位を獲得した。

テスラ【TSLA】 今後の戦略 NASDAQ

2003年に設立された米国の電気自動車メーカー。2008年に「ロードスター」、2012年に「モデルS」を発表。CEOはイーロン・マスク。「世界における持続可能エネルギーへの移行を加速させること」をミッションとする。廉価な「Model 3」「Model Y」を量産し、世界最大の電気自動車メーカーとしての地位を獲得した。

電気自動車メーカーのテスラは9月22日、株主総会に続けて「バッテリーデー」を開催した。その中でイーロン・マスクはプロダクト開発に関する重要なビジョンについて、自らの言葉で語った。

イベントはオンラインでも視聴できたが、抽選に当たった一部の株主はオンサイトで参加できた。COVID-19感染を予防するため車中での観覧となり、拍手の代わりにクラクションを鳴らす様子が見られ、嬉しそうなイーロンの顔が見られた。

今回の記事では、テスラの株主総会およびバッテリーデーで話された内容のうち、特に興味深いポイントについて整理してお伝えする。

イーロン・マスクがCCCの概念について説明

まず最初に興味深かったのが、テスラが「各大陸」に工場を作る理由だ。これには明確にビジネス上の目的があった。

イーロンは、一連のプレゼンテーションの中で、「電気自動車メーカーとして大変なのは、カッコいいプロトタイプを作ることじゃない。量産化を実現することの方が、10倍、いや100倍難しい」と何度も繰り返した。

一般に、自動車メーカーが収益を生み出すには「規模の経済」が不可欠だ。業界ではかつて「400万台クラブ」などと言われ、年に400万台以上生産できないメーカーは生き残れないとまで言われた。

テスラは大手メーカーに比べれば規模が小さいため、相対的なスケールメリットは生み出せていない。そのため、製造プロセスおよびキャッシュフローをいかに効率化するかが極めて重要になる。

イーロンは今回、いわゆる「CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)」の考え方について噛み砕いて説明してくれた。パーツを仕入れたら即座に車両として組み立てて、なるべく早く消費者の元に届ける。

この時間が早いほど、垂直統合型の自動車メーカーとして、キャッシュフローは改善する。このことは、特に急成長している会社ほど重要になる。

テスラが各大陸に工場を作る理由

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