事業内容
味の素株式会社は、調味料、栄養・加工食品、ソリューション&イングリディエンツ、冷凍食品、医薬用・食品用アミノ酸、バイオファーマサービス(CDMO)、ファンクショナルマテリアルズ(電子材料等)、その他の事業活動を展開しています。同社グループは、味の素株式会社、連結子会社110社、持分法適用会社14社で構成されています。
調味料・食品セグメントでは、味の素食品株式会社や味の素AGF株式会社などが、調味料や栄養・加工食品を提供しています。また、ソリューション&イングリディエンツセグメントでは、欧州味の素食品社や味の素ベーカリー株式会社が活動しています。
冷凍食品セグメントには、味の素冷凍食品株式会社や味の素フーズ・ノースアメリカ社が含まれ、ヘルスケア等のセグメントでは、医薬用・食品用アミノ酸、バイオファーマサービス(CDMO)、ファンクショナルマテリアルズ(電子材料等)などの事業を展開しています。これらの事業は、味の素ヘルシーサプライ株式会社や味の素オムニケム社などによって支えられています。
その他のセグメントでは、製造受託、油脂、物流、サービスなどの事業があり、EAファーマ株式会社や㈱J-オイルミルズ(注:東証プライム市場に上場)、F-LINE株式会社などがこれに該当します。これらの多岐にわたる事業を通じて、味の素株式会社は幅広い分野でのサービス提供を実現しています。
特集記事
経営方針
味の素株式会社は、2020年から2025年にかけての中期経営計画を推進しており、その第一フェーズとして2020年から2022年までの期間において、持続可能な成長を目指し構造改革に取り組んできました。同社は、オーガニック成長の実現、重点事業への集中、そしてアセットライト戦略を推進し、意思決定と執行のスピードアップを図る企業文化の変革に努めています。また、不透明な社会状況下での原料安定調達やコストアップへ迅速に対応することで、適応力の向上を図っています。
同社は、中期経営計画の枠組みを超えた「中期ASV経営 2030ロードマップ」を策定し、アミノサイエンス®を核とした事業を通じて人・社会・地球のWell-beingに貢献することを目指しています。このロードマップでは、経済価値と社会価値の両方を示す「ASV指標」を掲げ、挑戦的な目標に向けた取り組みを進めています。
ポートフォリオマネジメントの進化も重要な戦略の一つであり、成長性と効率性を軸に、事業・機能・地域等の最適な資産配分を目指しています。特に、重点事業への集中やアセットライト戦略を継続しつつ、中長期の成長性を意識した経営資源の集中と高収益な事業構造への転換を図っています。
さらに、無形資産への投資にも力を入れており、技術資産・人財資産・顧客資産・組織資産の強化を進めています。これらの無形資産の強化は、ASVの実現に不可欠であり、従業員エンゲージメントスコアの向上を通じて企業価値の継続的な向上を目指しています。
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進やリスクマネジメント体制の強化も、同社の成長戦略の重要な要素です。これらの取り組みを通じて、味の素株式会社は、中長期的な成長と持続可能な社会への貢献を目指しています。