事業内容
ベネッセホールディングス及びその関連会社は、国内教育、Kids & Family、介護・保育の3つの主要事業セグメントを展開しています。国内教育事業では、小学生から高校生を対象とした通信教育講座「進研ゼミ」や塾・教室事業、大学入試模擬試験「進研模試」、学習・進路指導教材、英語能力テスト「GTEC」、ICT教育支援サービス「ミライシード」などを提供しています。また、クラウド型学習支援サービスや校務支援サービス、留学支援サービス、社会人向けオンライン教育プラットフォーム「Udemy」など、幅広い年齢層に対応した教育サービスを手がけています。
Kids & Family事業では、幼児向け通信教育講座「こどもちゃれんじ」や「こどもちゃれんじEnglish」、妊娠・出産・育児雑誌「たまごクラブ」「ひよこクラブ」、生活情報誌「サンキュ!」、ペット関連の直販雑誌などを展開。さらに、通信販売事業も行っています。
介護・保育事業では、高齢者向けの入居介護サービス、在宅介護サービス、通所介護サービス、介護研修事業、保育園・学童運営事業などを提供。看護師や介護職の人材紹介派遣業、高齢者向け配食サービス、介護相談室の運営など、幅広いサービスを通じて社会のニーズに応えています。
その他、情報システムの保守・運用、情報処理サービスなどの事業も手がけ、多岐にわたる分野で事業を展開しています。ベネッセホールディングスは、教育から介護まで、ライフステージに応じたサービスを提供することで、幅広い顧客層の支持を得ています。
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経営方針
ベネッセホールディングスは、人生のあらゆる段階で「よく生きる」を支援することを企業理念として掲げています。同社グループは、赤ちゃんからお年寄りまで、一人ひとりの課題解決や向上意欲を応援し、生涯にわたってサポートするサービスを提供しています。2023年2月には、「誰もが一生、成長できる。自分らしく生きられる世界へ。」というグループパーパスを公表し、その実現を目指しています。
同社は、2021年度を初年度とする5年間の中期経営計画「コア事業の進化と新領域への挑戦」を推進中です。この計画は、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復と、事業の進化を図ることを目的としています。2021年度から2022年度をフェーズ1とし、既存事業の回復を目指し、2023年度から2025年度をフェーズ2として、コア事業の進化と新領域への挑戦を通じてさらなる成長を目指します。
フェーズ2の開始にあたり、同社は「変革事業計画」を策定しました。この計画では、「人」を軸とした社会課題の解決に取り組み、ポートフォリオ構造の変革を通じて持続的な利益成長を図ることを目指しています。具体的には、「コア教育」「コア介護」「新領域」の3本柱で利益構造を実現することを目標としています。
教育事業では、商品価値・営業手法の再設計やコスト構造改革、事業モデル変革に取り組みます。介護事業では、入居率の回復や物件開発対象エリアの拡大を目指します。新領域では、大学・社会人向け事業、介護周辺事業、海外事業の拡大を図ります。
また、ポートフォリオ変革の実現に向けた経営の仕組みとして、CXO体制の再構築や経営システムの構築、コーポレートの生産性向上にも取り組んでいます。これらの戦略を通じて、ベネッセホールディングスは、2025年度に営業利益320億円以上、ROE(自己資本当期純利益率)10%以上を目指し、その先の2028年度には3本柱でバランスよく利益創出する状況を目指しています。