事業内容
NSユナイテッド海運株式会社(以下、同社)とそのグループ企業は、海運業及び海運附帯事業を主たる業務としています。同社グループは、同社を含む子会社63社、関連会社3社、その他の関係会社2社で構成されています。
同社自体は、外航海運事業を営み、運賃、貸船料、運航手数料等の収入を得ています。子会社と関連会社は、外航海運事業、内航海運事業、およびその他の事業を展開しています。外航海運事業では、外航船舶の貸渡業を行う47社(例:NEW HARVEST S.A.、HIGHLAND MARITIME S.A.、HOSEI SHIPPING S.A.等)、船舶管理業や海運仲立業を行う7社(例:NSユナイテッドマリンサービス㈱等)、運賃や貸船料を収受する事業を行う1社(NS UNITED BULK PTE.LTD.)があります。
内航海運事業では、運賃、貸船料、運航手数料等を収受する事業を9社が展開しており、NSユナイテッド内航海運㈱やNSユナイテッドタンカー㈱などが含まれます。
その他の事業としては、情報サービス業を行う2社(NSユナイテッドシステム㈱、NSユナイテッドビジネス㈱)があります。
また、日本製鉄株式会社は同社の事業上重要なその他の関係会社であり、継続的な緊密な関係にあります。これらの事業構成を通じて、同社グループは幅広い海運関連サービスを提供しています。
経営方針
NSユナイテッド海運株式会社(以下、同社)は、海運業界における長年の伝統と、2010年の合併後の構造改革や船隊整備による経営基盤の強化を背景に、内外航を問わず専門性と総合力を兼ね備えた海運会社として、安心と信頼を提供しています。同社は、持続可能な社会の実現に向けた機運が高まる中、2020年に策定した中期経営計画「FORWARD 2030 ~Driving U forward over the next decade~」を推進しており、ESGの取り組みを中核に据えています。
同社の成長戦略は、「ブランド力の向上」「サステナブルな事業構造の構築」「レジリエントな経営基盤の確立」の3つの重点戦略に集約されます。ブランド力向上のため、同社はESG経営の推進を強化し、安全運航と環境保全への取り組み、先進技術の導入、人への投資促進、ガバナンスの強化などを進めています。また、サステナブルな事業構造の構築に向け、気候変動への対応を最重要課題と位置づけ、2050年までのカーボンニュートラルを目指し、アンモニア燃料船の共同プロジェクトやバイオディーゼル燃料による試験航行など、様々な取り組みを推進しています。
さらに、レジリエントな経営基盤の確立を目指し、投資リターンと社会性を追求する方針のもと、資本コストを勘案した投資基準に基づく収益性評価やインターナル・カーボンプライシングの導入を行い、堅固な財務基盤の強化と有利子負債の削減を進めています。これらの戦略を通じて、同社は収益性と社会性を兼ね備えた企業を目指し、株主をはじめステークホルダーにとって魅力的な事業会社になることを目指しています。