事業内容
日本石油輸送株式会社(以下、同社)とそのグループ企業は、石油製品、高圧ガス、石油化学製品の輸送、および輸送用コンテナのリースやレンタルを主軸に事業を展開しています。同社グループは、同社を含む子会社7社(連結子会社4社)、持分法適用関連会社1社、その他の関係会社1社で構成されています。
事業内容は大きく4つのセグメントに分けられます。第一に、石油輸送事業では、ガソリンや灯油などの石油製品を鉄道タンク車や貨物自動車で輸送しており、このセグメントには日本石油輸送株式会社のほか、株式会社エネックス、近畿石油輸送株式会社、株式会社JKトランスが含まれます。
第二に、高圧ガス輸送事業では、液化天然ガスなどの高圧ガスを鉄道コンテナや貨物自動車で輸送し、複合一貫輸送も手掛けています。このセグメントには、日本石油輸送株式会社、株式会社エネックス、近畿石油輸送株式会社、株式会社ニュージェイズが参加しています。
第三に、化成品・コンテナ輸送事業では、石油化学製品の輸送と、ISOタンクコンテナや冷蔵・冷凍コンテナなどのリース・レンタルを行っています。このセグメントには、日本石油輸送株式会社、株式会社エネックス、株式会社ニュージェイズ、株式会社JKトランスが含まれます。
最後に、資産運用事業では、不動産賃貸や太陽光発電を通じています。このセグメントには、日本石油輸送株式会社と株式会社エネックスが参加しています。
これらの事業を通じて、同社グループはエネルギー輸送の要として、また多様な物流ニーズに応えるサービスを提供しています。
経営方針
日本石油輸送株式会社(以下、同社)は、物流を通じた安全かつ高品質なサービスの提供を経営の基本方針として掲げています。同社は、ライフラインを支える物流企業グループとして、お客様や地域社会からの信頼を得ながら社会と共に発展を遂げることを目指しています。経営理念には、「安全・フェア・信頼・チャレンジ・ハーモニー」の5つのキーワードを掲げ、持続的成長を目指す上で重要なESG(環境・社会・ガバナンス)活動の推進にも力を入れています。
2021年度から2023年度までの中期経営計画では、2023年度に売上高35,100百万円以上、営業利益1,800百万円以上、経常利益1,900百万円以上の達成を目標としています。同社は、石油製品、高圧ガス、化成品の輸送、および輸送用コンテナのリースやレンタルを主軸に事業を展開しており、これらの事業を通じてエネルギー輸送の要として、また多様な物流ニーズに応えるサービスを提供しています。
経営環境においては、新型コロナウイルス感染症の影響やロシア・ウクライナ問題、為替相場の変動などにより、先行きが不透明な状況にあります。特に、石油製品の需要は長期的に減少する見込みであり、エネルギー価格や原材料価格の高騰も同社の事業環境に影響を与えています。
対処すべき課題として、同社は安全・安定輸送の継続、基盤事業における収益の維持・確保、生産性向上、海外輸送の収益力向上、脱炭素社会に向けた輸送需要への対応などに取り組んでいます。また、「クリーンロジスティクス」の実現や新規事業創出、雇用環境の改善による乗務員の確保、ESG経営の実践など、将来を見据えた取り組みにも力を入れています。これらの取り組みを通じて、同社は国内ナンバーワンのエネルギー輸送会社を目指しています。