事業内容
エイチ・ツー・オー リテイリングは、百貨店事業、食品事業、商業施設事業、その他事業を展開している企業グループです。同社グループは、子会社47社及び持分法適用関連会社8社で構成されています。
百貨店事業では、子会社の株式会社阪急阪神百貨店が百貨店業を展開しています。食品事業においては、子会社の株式会社阪急オアシスが食品スーパーマーケット業を中心に、食料品の製造・加工や宅配プラットフォーム事業を手がけています。また、株式会社イズミヤ、株式会社関西スーパーマーケット、株式会社カナートなども食品スーパーマーケット業を展開しています。
商業施設事業では、株式会社エイチ・ツー・オー 商業開発が商業施設運営事業や衣料品・居住関連品販売事業を、株式会社阪急商業開発がショッピングセンターの開発を行っています。さらに、株式会社カンソーが建物設備等の保守管理・警備・清掃業を、株式会社大井開発がホテル経営を担当しています。
その他事業としては、内装工事、飲食店業、商品売買の取次、家具販売業、化粧品販売業、制服・企業ユニフォームの販売業、ペット用品の販売・ペットの美容、貸衣装業、商品検査業務、総務・人事・経理業務、会員管理業務など多岐にわたるサービスを提供しています。また、中国江蘇省蘇州市で百貨店経営も行っており、商業施設の運営・管理業務も手がけています。
2023年4月1日には、株式会社阪急オアシスとイズミヤ株式会社の吸収合併及び商号変更が行われました。これらの事業を通じて、エイチ・ツー・オー リテイリングは幅広い顧客ニーズに応える多様なサービスを提供しています。
経営方針
エイチ・ツー・オー リテイリングは、地域社会に貢献し続けることを基本理念とし、顧客の心を豊かにする暮らしの元気パートナーとしての役割を追求しています。同社は、2021年7月に発表した長期事業構想2030と中期経営計画を軸に、既存事業の再建・磨き上げ、新市場への展開、新事業モデルへの挑戦を推進しています。これらの取り組みを通じて、コミュニケーションリテイラーとしての地位を確立し、地域と共に成長することを目指しています。
具体的には、百貨店事業ではコスト構造改革とデジタル活用によるOMOの推進、食品事業では業務の見直しと生産性向上、商業施設事業ではマーケット対応と経営効率化による収益改善を図っています。また、新市場への展開としては、中国寧波における百貨店事業の確立や、関西エリアでの新たな顧客サービス事業の開発に注力しています。
さらに、IT・デジタル化の推進によるインフラ整備を進め、顧客データを活用した関西ドミナント化戦略の展開を目指しています。これらの戦略により、同社はコロナ禍前の営業利益水準への回復を目標に、中期経営計画の達成に向けた取り組みを進めています。
また、サステナビリティ経営にも注力し、地域社会の持続的な発展に貢献することを目標に、環境課題への取り組みや地域との絆を深める活動を推進しています。これらの取り組みを通じて、エイチ・ツー・オー リテイリングは地域社会や消費者からの共感と信頼を得て、企業価値の向上を目指しています。