事業内容
コメリ株式会社とその子会社15社で構成されるコメリグループは、主に「ホームセンター事業」と「その他事業」の二つのセグメントで事業を展開しています。ホームセンター事業では、コメリパワー、コメリPRO、コメリハード&グリーン、アテーナの4つの店舗ブランドを通じて、金物・工具、資材・建材、園芸・農業用品の販売を行っています。これらの店舗は、地域特性や顧客のニーズに合わせた展開を行い、低価格と品揃えの充実を提供しています。
また、物流サービスや情報処理システムの開発・運営、クレジットカード関連サービスなども手がけており、これらは北星産業株式会社、株式会社ビット・エイ、株式会社コメリキャピタルなどの子会社が担当しています。これらのサービスは、コメリグループ内での効率化や顧客サービスの向上に貢献しています。
その他事業としては、株式会社ライフコメリが燃料の納入と販売を、株式会社ムービータイムが書籍等の販売を、大連米利海辰商場有限公司が中国での不動産賃貸業を行っています。これらの事業は、ホームセンター事業とは異なる分野での収益源となっており、グループ全体の事業基盤の多様化に寄与しています。
海外での活動も積極的で、台湾、中国、東南アジアでの商品買付けを行う子会社を持ち、タイ王国ではホームセンター事業を、ベトナムでは商品買付けを行っています。これにより、グローバルな供給網の構築と事業の国際化を進めています。
特集記事
経営方針
コメリ株式会社は、中期経営計画において、流通近代化を目指す成長戦略を推進しています。同社は、金物・工具、資材・建材、園芸、家庭菜園、農業資材を核カテゴリーとし、これらの分野における流通改革に取り組んでいます。2022年4月26日に発表された中期経営計画では、「成長基盤投資」、「暮らしを守り・育てる商品開発」、「チェーンリフォーム」、「ネットとリアルでより身近に」という4つの重点施策を掲げ、資材・建材、園芸・農業資材市場における遅れた分野の流通近代化を進めることで、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指しています。
同社は、出店の拡大と物流機能の拡充、商品力の強化と住関連サービスの拡充、資材・建材及び農業分野のプロ需要獲得への取り組み、人的資本投資及びデジタルトランスフォーメーション(DX)投資の推進、コーポレート・ガバナンスの強化など、多角的な戦略を展開しています。これらの施策は、社会経済活動の正常化や消費行動の変化、気候変動や少子高齢化など、外部環境の変化に対応しつつ、顧客のニーズに応えることを目的としています。
また、気候変動リスクへの対応も重要な経営課題として位置づけ、経営企画室や各商品部、SCM部、DX部などの関連部署が協議・連携し、対応を行っています。これにより、コメリは、持続可能な社会の実現に向けた取り組みも進めており、サステナビリティへの取り組みを通じて社会課題の解決にも努めています。
このように、コメリは、中期経営計画に基づく具体的な施策を通じて、遅れた分野の流通近代化を実現し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指しています。