事業内容
キムラタンは、アパレル事業、不動産事業、およびその他の事業を展開している企業グループです。アパレル事業では、ベビー・子供服や衣料雑貨などを自社で企画・設計し、高価値かつお手頃価格の製品を提供しています。これらの製品は、国内の百貨店内に設置されたインショップ、直営店、そしてネット通販を通じて消費者に直接販売されています。店舗運営業務は、連結子会社のキムラタンリテールに委託されています。
中国国内でアパレル商品の卸販売を行っていた上海可夢楽旦商貿有限公司は、現在事業を休止しています。また、中西株式会社は2023年2月1日に全株式を譲渡し、連結の範囲から除外されました。
不動産事業は、キムラタンエステートが担っており、2022年4月1日に発行済株式の全部を取得し、新たに連結の範囲に含められました。この事業は、今後の収益の柱と位置付けられています。
その他の事業として、ウェアラブル事業を展開しています。保育園運営は、キムラタンフロンティアに委託されていましたが、キムラタンは2023年4月に保育園事業を譲渡し、受託していた他社の保育園運営も2023年3月末で終了しました。
これらの事業展開を通じて、キムラタンは多角的なビジネスモデルを構築しており、各セグメントでの成長と収益の安定化を目指しています。
経営方針
キムラタンは、アパレル事業の大幅な縮小と不動産事業の拡大を柱とする事業ポートフォリオの転換を実行し、経営再建と財務基盤の強化を目指しています。同社は、「ENJOY PARENTING, PLAY FASHION ~子育てを楽しもう、ファッションで遊ぼう~」というコンセプトのもと、子育て世代から信頼されるブランド構築を目指し、アパレル事業の持続的な成長を追求しています。2023年2月までに全国208店舗の閉鎖と本社人員のスリム化、在庫の圧縮を完了させ、赤字の要因を排除しました。今後は、独自価値の創造とブランド力の回復に努め、利益体質の事業への変貌を目指します。
不動産事業では、2023年3月期も安定的な収益を確保しており、既存物件の稼働率向上と管理コストの最小化による収益力の向上を図っています。さらに、新たなM&Aを含む不動産投資にも積極的に取り組み、収益力の向上を目指しています。
ウェアラブル事業では、保育の現場での事故防止に対する関心の高まりを背景に、導入園数が増加しています。同社は、安心・安全、保育の質の向上に貢献することを通じて、社会的に意義のある事業として育成していく方針です。
これらの戦略を通じて、キムラタンは2024年3月期の単年度黒字化を実現し、将来的な成長と安定的な財務基盤の構築に努めています。同社は、事業ポートフォリオの転換、キャッシュフローの大幅改善、黒字化を目指し、企業価値の早急な回復と一層の向上に努めていることが伺えます。