事業内容
萩原工業及びその子会社17社は、合成樹脂加工製品関連および機械製品関連の製造・販売を主軸に事業を展開しています。具体的には、合成樹脂加工製品事業と機械製品事業の二つのセグメントに分かれています。
合成樹脂加工製品事業では、原糸、クロス、ラミクロスなどの製造・販売を行っており、これらの二次製品の製造も手掛けています。例えば、萩原工業とハギハラ・ウエストジャワ・インダストリーズ社はこれらの製品の製造・販売を、日本ファブウエルド株式会社はラミクロスの二次加工を、バルチップ株式会社とバルチップ・アジア社他8社はバルチップの国内外販売を、ハギハラ・インダストリーズ・イグアス社はバルチップの製造・販売を、東洋平成ポリマー株式会社はフィルム、原糸、ラミクロスの製造・販売をそれぞれ担っています。
機械製品事業では、スリッター、ワインダー、押出関連機器などの産業機械の製造・販売を萩原工業が行っています。また、萩華機械技術(上海)有限公司はこれらの機械の設計・製造・販売を、ハギハラ・インダストリーズ(タイランド)社は萩原工業製品の販売・据付・運転指導・アフターサービスを提供しています。
これらの事業を通じて、萩原工業グループは幅広い製品とサービスを提供し、多様なニーズに応える体制を整えています。
経営方針
萩原工業は、フラットヤーン技術を核とした製品やサービスの提供を通じて、社会的価値の創造と自社の成長を目指しています。同社は2022年12月に「飛躍に向けた原点回帰」をメインスローガンとする中期経営計画を策定しました。この計画では、技術の磨き上げ、製品の拡張、新市場の創出、そして社員の成長と幸福の向上を重視しています。また、前計画の未達要因に対処するための「V字回復戦略」を取り入れ、業績と財務の両面で目標数値を設定しています。
具体的には、2023年10月期から2025年10月期までの3年間を対象期間とし、合成樹脂加工製品事業と機械製品事業の売上高合計目標を330億円、経常利益を33億円としています。財務目標としては、ROE(自己資本利益率)を8%以上、D/Eレシオ(負債対自己資本比率)を0.6と設定し、資本効率の向上と安定した株主還元を目指しています。
さらに、萩原工業は、不安定な経済環境下での事業拡大を目指し、リサイクル技術の開発、ブランドの再構築、新市場の開拓、働き方改革などの成長戦略を推進しています。合成樹脂加工製品事業では、生産品目の再編や海外市場の拡大、BtoCビジネス領域の拡大などに取り組んでいます。機械製品事業では、新たな市場への製品展開やカーボンニュートラルへの取り組みを進めています。また、環境問題への対応として、水平リサイクルシステム「Re VALUE+」に注力し、リサイクル需要の取り込みを目指しています。
これらの戦略を通じて、萩原工業は変化の激しい事業環境に対応し、持続可能な成長を目指しています。