事業内容
全国保証は、信用保証事業を中核として展開している企業であり、そのグループは全国保証および連結子会社4社(株式会社全国ビジネスパートナー、あけぼの債権回収株式会社、みのり信用保証株式会社、筑波信用保証株式会社)で構成されています。主に住宅ローン保証を提供しており、信用保証業務を通じて収益を上げています。
全国ビジネスパートナーは、全国保証の事務業務を受託しています。あけぼの債権回収株式会社は、債権管理回収業務の受託および債権買取業務を行っています。みのり信用保証株式会社は、住宅ローン関連の資金使途を対象とした信用保証業務を提供し、筑波信用保証株式会社は、無担保ローンを中心とした信用保証業務を手掛けています。
全国保証は、住宅ローンの申し込みを円滑に行うために、金融機関からの借入に対して連帯保証人の役割を果たし、保証料を申し受けています。また、団体信用生命保険に原則加入しており、保証委託者が償還期間中に死亡や高度障害状態になった場合、債務残高と同額の保険金が支払われます。
全国保証は、特定の金融機関や業界の制限を受けずに、様々な業態の契約先と全国的に事業を展開しており、特に住宅ローン保証、カードローン保証、教育ローン保証など、多様な保証商品を提供しています。これにより、保証委託者のニーズに応えるとともに、金融機関の貸倒リスクを低減し、融資事業の促進を支援しています。
経営方針
全国保証は、信用保証事業を核とし、住宅ローン保証を主要なサービスとして提供している企業です。同社は、顧客の夢と幸せの実現を支援し、地域社会の発展に貢献することを経営理念として掲げています。この理念のもと、全国保証は中期経営計画「Next Phase~成長と価値創造~」を策定し、2023年度から2025年度までの3事業年度にわたり、さらなる成長と価値創造を目指しています。
同社の中期経営戦略は、基幹事業の拡大、周辺事業への進出、企業価値の向上の3つの基本方針に基づいています。基幹事業の拡大に関しては、新規貸出市場および既存貸出市場におけるシェア拡大を目指し、商品およびサービスの開発・提供や、他の保証会社の株式取得などに取り組んでいます。周辺事業への進出では、不動産検索サイトや不動産会社との連携を強化し、住宅購入希望者に対する新たなサービスを提供することで、収益源の多様化を図っています。
また、企業価値の向上を目指し、全国保証は「全国保証SDGs宣言」に基づき、社会課題の解決に貢献しています。人的資本への投資、コーポレートガバナンスの充実、気候変動への取り組みなどを進めることで、持続可能な成長を目指しています。
同社は、保証債務残高19兆円とROE14%以上を目標としており、事業規模の拡大とともに、成長投資の着実な実施、必要資本の確保、株主還元施策の適正なコントロールを通じて、中期経営計画期間中の目標達成を目指しています。