巴工業【6309】 プライム(内国株式)

遠心分離機の製造・販売やアフターサービスを行う機械製造販売事業と、化学工業製品の仕入・販売を行う化学工業製品販売事業。

巴工業【6309】 プライム(内国株式)

遠心分離機の製造・販売やアフターサービスを行う機械製造販売事業と、化学工業製品の仕入・販売を行う化学工業製品販売事業。

事業内容

巴工業は、主に遠心分離機の製造・販売と化学工業製品の仕入・販売を行う企業です。巴工業グループは、巴工業とその子会社13社で構成されています。事業は大きく分けて「機械製造販売事業」と「化学工業製品販売事業」の2つのセグメントに分かれています。

機械製造販売事業では、巴工業が遠心分離機の製造・販売を行っています。子会社の巴機械サービスは、遠心分離機のアフターサービスと部品販売を担当しています。また、巴マシナリーは部品の板金加工と機械加工を行っています。さらに、中国では巴栄機械設備(太倉)有限公司が製造・販売とアフターサービスを提供し、北米ではTomoe Engineering USA, Inc.が同様のサービスを展開しています。

化学工業製品販売事業では、巴工業(香港)有限公司とその子会社巴恵貿易(深圳)有限公司が中国での営業活動の中核を担っています。タイ、マレーシア、ベトナム、ヨーロッパでは、それぞれTOMOE Trading(Thailand)Co.,Ltd.、TOMOE Trading(Malaysia)Sdn. Bhd.、TOMOE TRADING VIETNAM CO.,LTD.、TOMOE Advanced Materials s.r.o.が営業拠点として機能しています。

その他の事業として、子会社の巴物流が物流窓口として商品発送や在庫管理を行っています。なお、2024年には合成樹脂関連の子会社を解散し、洋酒類販売の関連会社の株式を売却するなど、事業の再編も進めています。

経営方針

巴工業は、持続可能な成長と企業価値の向上を目指し、明確な成長戦略を掲げています。中期経営計画「For Sustainable Future」(2023年10月期~2025年10月期)を策定し、収益力の向上を最優先課題としています。特に、2025年10月期にはROE8.9%の達成を目指し、経常利益の向上に注力しています。

同社の中長期的な経営戦略は、機械製造販売事業と化学工業製品販売事業の両方での成長を目指しています。機械製造販売事業では、新製品の開発、コスト削減、海外市場の拡大を推進しています。一方、化学工業製品販売事業では、新商材の発掘と新規顧客の開拓、海外市場への積極的な展開を進めています。

巴工業は、グローバルな事業基盤とネットワークを活用し、SDGsや脱炭素への取り組みを重要課題と位置づけています。新たな市場開拓や事業領域の拡大を図り、環境・社会の変化に対応した新商材の開発を進めています。また、資本コストや株価を意識した経営を実践し、IR活動の強化を図っています。

機械製造販売事業では、インドでの現地法人化や米国市場の深耕、東南アジアでの営業力強化を進めています。さらに、SDGsや脱炭素に貢献する製品の開発に注力し、バイナリー発電装置の販売を開始しています。生産効率の向上と原価低減を推進し、収益性の向上を図っています。

化学工業製品販売事業では、東南アジアやインド市場でのビジネス拡大を目指し、欧州ではチェコを拠点に営業力を強化しています。パワー半導体向け商材の拡販体制を強化し、環境対応型商品の開発を推進しています。また、ライフサイエンス分野での食品業界向け原材料の開発を進め、SDGsや脱炭素に貢献する取り組みに注力しています。