事業内容
住友重機械工業は、総合機械メーカーとして幅広い事業セグメントを展開しています。同社グループは、子会社179社、関連会社10社を含む総計190社から構成されており、その事業内容は多岐にわたります。
メカトロニクスセグメントでは、減・変速機の製造と販売を行っており、その地域別の担当は、北米ではSumitomo Machinery Corporation of America、欧州ではSumitomo(SHI)Cyclo Drive Germany GmbH、東南アジアではSumitomo(SHI)Cyclo Drive Asia Pacific Pte.Ltd.、中国では住友重機械(唐山)有限公司と住友重機械減速機(中国)有限公司がそれぞれ担っています。また、モータやインバータの製造販売、レーザ加工システムや精密位置決め装置、制御システム装置の製造販売も手掛けています。
インダストリアルマシナリーセグメントでは、プラスチック加工機械、極低温冷凍機、加速器、医療機械器具、鍛造プレス、防衛装備品、半導体製造装置、フローフォーミングマシンの製造販売を行っています。これらの製品は、同社及び関連会社によって製造、販売されています。
ロジスティックス&コンストラクションセグメントでは、油圧ショベルや道路機械、建設用クレーン、運搬荷役機械、物流システム、駐車場システム、フォークリフトの製造販売を展開。これらは、住友建機㈱や住友重機械搬送システム㈱などのグループ会社が担当しています。
エネルギー&ライフラインセグメントでは、ボイラや大気汚染防止装置、水処理装置、産業用タービンとポンプ、反応容器、食品機械、船舶の製造販売を行っており、これらは住友重機械エンバイロメント㈱や新日本造機㈱などが製造販売を手掛けています。
これらの事業セグメントを通じて、住友重機械工業は多様な産業分野に対して高品質な製品とサービスを提供しています。
経営方針
住友重機械工業は、複雑に変化する経済環境の中で、持続可能な社会実現に向けた成長戦略を推進しています。同社は、1888年の創業以来、社会と産業の発展に貢献してきた歴史を持ち、「一流の商品とサービスの提供を通じて社会に貢献する」という企業理念のもと、イノベーションによる社会課題解決への取り組みを強化しています。
中期経営計画2023では、2030年までの長期目標に向けた基礎固めの期間と位置付け、企業価値と社会価値の両立を目指しています。具体的には、強靭な事業体の構築、企業価値向上のための変革、働きやすい会社への変革、製品・サービスによるSDGsへの貢献、事業を通じた環境負荷の低減など、幅広い施策に取り組んでいます。
特に、DX活用によるビジネスプロセスの変革や、事業ポートフォリオの見直しを通じた経営資源の有効活用、多様な働き方の推進、環境・エネルギー及び自動化・デジタライゼーションを重点領域とした製品・サービスの提供などにより、企業価値の向上と持続可能な社会の実現に貢献しています。
また、2022年度はwithコロナでの経済活動再開により受注と売上の拡大を図ることができましたが、資材費高騰や調達難による生産制約が影響し、損益は当初予想を下回る結果となりました。これを受け、製造コストに見合う価格改定や調達BCPの実行、成長に向けた投資の継続などにより、より強靭な事業体の構築に努めています。
住友重機械工業は、これらの戦略を通じて、社会課題の解決と企業価値の向上を目指し、持続可能な成長を追求しています。