事業内容
ソラコムは、IoTプラットフォーム事業を展開している企業であり、その事業は主に通信サービス、ネットワークサービス、アプリケーションサービス、およびKDDI向けのプラットフォーム提供に分かれています。同社は、IoTデバイスやIoT SIM、通信回線、データ保存や可視化アプリケーション、ネットワークサービスなど、IoT活用に必要な各種サービスをワンストップで提供しています。これにより、顧客企業は迅速かつ効率的にIoTサービスを立ち上げることが可能になります。
ソラコムは、仮想移動体通信事業者(MVNO)として、移動体通信事業者(MNO)から通信回線を調達し、クラウド上に独自のモバイル・コアを構築することで、IoTに特化した通信サービスを提供しています。このモバイル・コアは、サーバーや交換機、データセンター等の機能をソフトウェアによりクラウド上に構築しており、設備投資や更新費用の負担が少なくなっています。
また、ソラコムのプラットフォームは、クラウド上に展開されており、クラウド上の他社サービスとの親和性が高いです。同社は、データの蓄積や可視化、クラウド連携やリモートアクセス、パケットキャプチャー、閉域ネットワークなど、様々なIoT向けサービスを顧客のフィードバックを基に自社で開発し、柔軟に提供しています。
さらに、ソラコムはIoT導入を支援するパートナープログラムを構築し、エコシステムパートナー企業と共にIoTのエコシステムを発展させています。これらのパートナー企業は、ソラコムのプラットフォームを活用して、付加価値の高いソリューションやシステムインテグレーションを提供することが可能です。
特集記事
経営方針
ソラコムは、IoTの導入を加速させるための成長戦略を推進しています。同社は、IoT技術の普及に伴い、インターネットに接続されるデバイス数が飛躍的に増加すると予想しており、この環境下で「テクノロジーの民主化」をミッションとして掲げています。その実現のため、多様な顧客が利用可能な汎用性の高いプラットフォームを提供し、MVNOとしてグローバルでNo.1のIoTプラットフォームを目指しています。
成長戦略の核となるのは、顧客のフィードバックに基づくIoTプラットフォームの継続的な機能強化とリカーリング収益の持続的な成長です。これに加え、グローバル展開に向けた販売体制の強化、大規模案件の安定的な獲得、戦略的アライアンスの推進を基本戦略としています。特に、セルフサービスアカウントの増加とメジャーアカウントへの転換を成長ドライバーと見なし、これらのアカウントからのリカーリング収益の拡大を目指しています。
また、ソラコムは、5G/6G、衛星通信、生成AIなどのテクノロジーの進化に合わせて、プラットフォームの新規機能を追加し続ける予定であり、これによりリカーリング収益の持続的な成長が見込まれます。さらに、戦略的アライアンスを強化し、KDDI株式会社やスズキ株式会社との連携を深めることで、コネクテッドカーやモビリティサービス分野での事業拡大を図っています。
このように、ソラコムは、顧客ニーズに応じたサービス提供、グローバル市場での販売体制の強化、戦略的パートナーシップを通じた事業拡大を軸に、IoTプラットフォーム事業の成長を目指しています。