事業内容
住信SBIネット銀行は、デジタルバンク事業とBaaS(Banking as a Service)事業の2つのセグメントで事業を展開しています。デジタルバンク事業では、モバイルアプリやインターネットを通じて、預金業務、貸出業務、クレジットカード業務などの金融サービスを提供しています。このセグメントには、住信SBIネット銀カード株式会社や株式会社優良住宅ローンが関連会社として含まれます。一方、BaaS事業では、提携先に銀行機能を提供し、提携先の顧客がデジタルバンク事業と同様の商品・サービスを利用できるようにしています。このセグメントには、ネットムーブ株式会社、Dayta Consulting株式会社、JALペイメント・ポート株式会社、株式会社テミクス・データ、株式会社NEOBANKサービシーズが関連会社として含まれます。
デジタルバンク事業では、円貨預金や外貨預金、個人向けローン(住宅ローン、カードローンなど)、法人向け融資、決済サービスなどを提供しており、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴うキャッシュレス化やデジタル化の流れを受けて、預金口座数や住宅ローン累計取扱高が増加しています。また、BaaS事業では、提携先に銀行機能をAPIなどを通じて提供し、提携先の顧客に対して、提携先独自の銀行サービスを提供することで、提携先と同社双方にメリットをもたらしています。
これらの事業を通じて、住信SBIネット銀行は、デジタル化を推進し、顧客の利便性向上に努めるとともに、提携先との協業による新たなビジネスモデルの創出を目指しています。
経営方針
住信SBIネット銀行は、デジタルバンク事業とBaaS(Banking as a Service)事業を軸に、革新的なビジネスモデルの創造と安定した収益基盤の確立を目指しています。同社は、経営理念に「創造」と「変革」を掲げ、最先端のIT技術を駆使した金融取引システムの提供を通じて、お客さまとの強固な信頼関係の構築と揺るぎない事業基盤の確立を目指しています。また、法令遵守、顧客保護、リスク管理、内部監査の高度化、人材の確保と育成にも注力しています。
デジタルバンク事業では、住宅ローンの拡大や非金利収益の増加を進め、BaaS事業では、提携先とのシステム接続を強化し、新たな提携先の獲得と事業拡大を加速しています。これらの取り組みにより、2023年3月期の連結経常利益は前年比で16.4%増の199億円となり、着実な成長を遂げています。
中長期的な経営戦略として、同社は技術の先進性を維持し、デジタルバンク事業とBaaS事業のさらなる成長を目指しています。特に、デジタルバンク事業では、住宅ローンや預かり資産の拡大、キャッシュレス化の進展に伴う決済関連の取扱高の増加を図り、BaaS事業では、提携先の開拓と連携を深め、口座あたりの収益を意識した稼働口座の獲得を促進しています。また、IDプラットフォーム事業やSDGs事業など、新たな事業領域への進出も計画しており、提携先とのWin-Win-Winの関係構築を目指しています。
これらの戦略を通じて、住信SBIネット銀行は、デジタル化の推進と顧客の利便性向上、提携先との協業による新たなビジネスモデルの創出を目指し、持続可能な成長を追求しています。