事業内容
DMG森精機は、工作機械、ソフトウェア、計測装置、修理・復旧サポート、アプリケーション、エンジニアリングなどを手がける総合的なソリューションプロバイダーです。
同社グループは、DMG森精機株式会社を中心に、連結子会社129社と持分法適用関連会社11社で構成されています。事業セグメントは「マシンツール」と「インダストリアル・サービス」の2つに分かれています。
「マシンツール」セグメントでは、マシニングセンター、ターニングセンター、複合加工機、5軸加工機などの工作機械の製造と販売を行っています。主な連結子会社には、DECKEL MAHO Pfronten GmbH、GILDEMEISTER Drehmaschinen GmbH、DMG MORI Additive GmbHなどがあります。
「インダストリアル・サービス」セグメントでは、工作機械の販売やメンテナンス、修理、ソフトウェア開発、計測装置の製造・販売などのサービスを提供しています。主な連結子会社には、DMG MORI Italia S.R.L.、DMG MORI FRANCE SAS、株式会社マグネスケールなどが含まれます。
同社グループは、工作機械の製造から、ソフトウェア、計測装置、アフターサービスまで、幅広い事業領域を手がけることで、お客様に総合的なソリューションを提供しています。今後も、デジタル化やアディティブ製造など、先進的な技術の開発と事業展開に注力していく方針です。
経営方針
DMG森精機は、工作機械業界のリーディングカンパニーとして、顧客価値創造と社会との共生を実現するための成長戦略を推進しています。
同社は、2022年度に過去最高の連結受注額を記録しました。これは、工程集約、自動化、DX化、GX化の進展により、顧客への価値提案力が向上したことが主な要因です。特に、宇宙、民間航空機、医療、EV、エネルギー関連などの需要が堅調に推移しました。
2023年度は前年度比8%減の連結受注5,000億円程度を見込んでいますが、各国・各産業からの引き合いは高水準を維持しています。同社は、2023年度を初年度とする3ヵ年中期経営計画を発表し、「マシニング・トランスフォーメーション(MX)」の実現に向けて取り組んでいます。
MXの実現には、工作機械の高精度・高速・高剛性化、自動化のための周辺装置の拡充、ソフトウェア開発、直接販売・サービスの強化などが不可欠です。同社は、これらの施策を一層強化することで、2025年度に売上収益6,000億円、営業利益720億円(営業利益率12%)、当期利益480億円(当期利益率8%)の達成を目指しています。
また、同社はサステナビリティへの取り組みも強化しています。2021年にはグローバルでカーボンニュートラルを達成し、SBTイニシアチブによる2030年までのCO2排出量削減計画も認定されました。今後も、工程集約や自動化による生産効率化、再生可能エネルギーの活用などを通じて、環境負荷の低減に努めていきます。
さらに、コーポレート・ガバナンスの強化にも取り組んでおり、取締役会の多様性を高めることで、企業価値の向上につなげていく方針です。
以上のように、DMG森精機は、顧客価値創造と社会との共生を両立する成長戦略を推進しており、工作機械業界におけるグローバルな地位の維持・向上を目指しています。