事業内容
愛知製鋼は、特殊鋼、ステンレス鋼、鍛造品、電子機能材料・部品、磁石応用製品の製造・販売を主軸に事業を展開している企業です。同社グループは、愛知製鋼本体とその関係会社で構成され、トヨタ自動車株式会社をはじめとする自動車業界を主要な顧客としています。
鋼材事業では、特殊鋼やステンレス鋼の製造・販売を行っており、アイチセラテック株式会社や近江鉱業株式会社が製鋼用資材の生産に、アイチ物流株式会社が鋼材製品の運搬・保管に携わっています。ステンレス事業では、ステンレス鋼やチタンの製造・販売のほか、ステンレス構造物エンジニアリングも手掛けており、愛鋼株式会社やアイチ テクノメタル フカウミ株式会社が関連会社として活動しています。
鍛造事業では、自動車部品や機械部品の粗形材、鍛造用金型加工品の製造・販売を行っており、アスデックス株式会社やアイチ フォージ フィリピン株式会社などが国内外で事業を展開しています。
スマートカンパニーとしての事業では、電子機能材料・部品や磁石応用製品の製造・販売を行っており、車載用放熱部品やアモルファスMIセンサ、ネオジム系異方性ボンド磁石などが主な製品です。愛知ヨーロッパ合同会社や愛知磁石科技(平湖)有限公司などが、国際市場での販売や製造を担当しています。
その他の事業として、アイチ情報システム株式会社がコンピュータソフトの開発、アイコーサービス株式会社が物品販売や緑化などのサービス事業を手掛けています。これらの多岐にわたる事業を通じて、愛知製鋼は幅広い産業分野に対して高品質な製品とサービスを提供しています。
経営方針
愛知製鋼は、特殊鋼やステンレス鋼、鍛造品などの製造・販売を主軸に事業を展開している企業であり、自動車業界をはじめとする幅広い産業分野に対して高品質な製品とサービスを提供しています。同社は、国際的な視野を持ち、企業集団の総合力を結集して、研究と創造の精神に基づく高い技術で魅力ある商品を提供することを経営の基本方針としています。この方針は、持続的な成長と広く社会からの信頼を獲得するための「経営理念」として掲げられています。
愛知製鋼は、「愛知製鋼グループ 2030年ビジョン」と「2021-23年度 中期経営計画」を策定し、公表しています。2030年ビジョンの実現に向け、中期経営計画では、事業とモノづくり力の変革を通じて収益力を向上させ、ESG経営を実践することを基本方針としています。重点施策として、持続可能な地球環境への貢献、事業の変革で豊かな社会を創造、従業員の幸せと会社の発展に取り組んでいます。
具体的には、カーボンニュートラルに向けた技術開発、既存事業の変革、新分野への事業展開、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進などが挙げられます。また、従業員のエンゲージメント向上や多様な人材の活躍促進にも力を入れています。
経営指標としては、2030年時点での連結営業利益200億円以上の達成を目指し、中期経営計画の最終年度である2023年度には、連結売上収益2,508億円、連結営業利益150億円の達成を目標としています。
愛知製鋼は、コロナ禍や地政学リスク、CASE(Connected・Autonomous・Shared・Electric)に代表される自動車業界の大変革期、カーボンニュートラル(CN)といった世界規模の課題に直面しながらも、革新的な取り組みと変革に挑戦し続けることで、持続可能な成長を目指しています。