事業内容
JFEホールディングスは、経営戦略の策定、リスク管理、資金調達などを行うグループの中核企業です。同社グループは、主に「JFEスチール株式会社」、「JFEエンジニアリング株式会社」、「JFE商事株式会社」の3つの事業会社から構成されており、それぞれが特定の事業分野に特化しています。
鉄鋼事業では、JFEスチール株式会社とその関係会社が、鉄鋼製品の製造・販売を主力に据えています。これには、熱延薄鋼板、冷延薄鋼板、表面処理鋼板、厚鋼板などの鉄鋼製品や、チタン製品、鋼材加工製品、化学製品などが含まれます。また、運輸業や設備保全・工事などの周辺事業も手掛けています。
エンジニアリング事業では、JFEエンジニアリング株式会社とその関係会社が、エネルギー、都市環境、鋼構造、産業機械などの分野でエンジニアリングサービスを提供しています。具体的には、ガス・石油・水道パイプライン、LNG・LPGタンク、再生可能エネルギー発電設備、都市ごみ焼却炉、水処理システムなどがあります。
商社事業では、JFE商事株式会社とその関係会社が、鉄鋼製品、製鉄原材料、非鉄金属製品、食品などの仕入れ、加工、販売を行っています。これには、厚鋼板、縞板、熱延薄鋼板、冷延薄鋼板、特殊鋼管、ステンレス鋼、特殊鋼などが含まれます。
JFEホールディングスは、これらの事業を通じて、多岐にわたる製品とサービスを提供し、グループ全体の経営を支えています。
特集記事
経営方針
JFEホールディングスは、鉄鋼、エンジニアリング、商社の3つの事業を核とする企業グループであり、その成長戦略は、技術開発力、生産力、販売力の3つの競争優位を基盤に展開されています。同社は、世界最高の技術を背景に、持続可能な社会の構築に貢献することを企業理念として掲げています。特に、鉄鋼事業では、高い技術開発力と生産の実力を活かし、顧客ニーズに応える製品をグローバルに供給。商社事業では、鉄鋼製品を中心に幅広い商品の取り扱いとサプライチェーン全体の付加価値向上を目指しています。
第7次中期経営計画では、気候変動問題への取り組み、人材の活躍推進、地域社会への貢献、サプライチェーンの人権尊重など、環境的・社会的持続性の確保に重点を置いています。また、鉄鋼事業における構造改革の完遂やデジタルトランスフォーメーション(DX)戦略の推進を通じてコスト競争力を高め、脱炭素化の進展を事業機会と捉え、高機能電磁鋼板などの環境負荷低減に資する高付加価値品の供給や再生可能エネルギー発電の拡大を図っています。
さらに、グループ全体の事業利益目標を3,200億円と設定し、ROE(自己資本利益率)10%、Debt/EBITDA倍率3倍程度、D/Eレシオ70%程度を財務目標としています。これらの目標達成に向け、JFEホールディングスは、技術開発力の強化、国内外の生産拠点の最適化、グローバルなサプライチェーン管理網の構築など、多角的な戦略を推進しています。