約2,100億円を調達するJFEホールディングス「GX」で何を目指すのか?
JFEホールディングス

JFEホールディングスが9月5日、新株発行および自社株の処分により約1,250億円を調達することを発表した。加えて転換社債の発行も行い、約900億円を集める計画だ。

JFE HDは粗鋼の生産で国内二位を誇る「鉄」の代表企業。近ごろ放映されている、お笑いコンビ「サンドイッチマン」を擁したテレビCMを目にした方も多いのではなかろうか。

ちなみに、国内一位は「日本製鉄」。JFE HDだけでも日本全体の粗鋼生産量の約三割を占めており、文字通り「産業の骨格」を形作っている。

CMでは「サス鉄ナブル」といったキーワードにとどまり、何をどうしようとしているかは不明瞭だ。そんな同社が重要なテーマとして掲げるのが「グリーントランスフォーメーション」(GX)である。

昨今の大企業は安易に「トランスフォーメーション」を掲げがちにも感じられる。同社はどのような「変革」を進めようとしているのだろうか。今回は、JFEホールディングスの成り立ちから市場環境、今後の経営方針までを紹介する。

2002年に川崎製鉄・日本鋼管が統合して誕生

JFEホールディングスは2002年、「日本鋼管」「川崎製鉄」の経営統合によって生まれた。日本鋼管は1912年、川崎製鉄は1878年にルーツをもつ産業界の老舗である。

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