事業内容
JMDCは、ヘルスビッグデータ、遠隔医療、調剤薬局支援の3つの事業セグメントを持つ企業です。これらのセグメントは、医療業界におけるデータの活用と技術の進化を背景に、多様なサービスを提供しています。
ヘルスビッグデータセグメントでは、製薬企業や保険会社に対して、匿名加工化された疫学データの提供を行っています。このデータは、疾病の有病率や治療行為の追跡などに利用され、製薬企業では創薬から市販後調査まで、保険会社では新商品開発や支払査定業務の効率化に活用されています。また、保険者や生活者向けには、健康保険組合のデータベース化支援や個人健康記録(PHR)サービス「PepUp」を提供しています。医療提供者向けには、薬剤DB事業や医療機関の経営改善コンサルティングなどを手がけています。
遠隔医療セグメントでは、医用画像の遠隔診断依頼を受け付け、診断レポートを提供するサービスを展開しています。放射線診断専門医の不足が課題となっている中、JMDCは国内最大規模の放射線診断専門医プラットフォームを形成し、高品質な読影レポートの迅速な提供を実現しています。
調剤薬局支援セグメントでは、調剤薬局向けの業務システムや電子薬歴システムの提供を通じて、薬剤師が患者に適切な情報を提供できる環境の構築を目指しています。また、自社で運営する調剤薬局を通じて、オペレーションのテストも行っています。
これらの事業を通じて、JMDCは医療業界におけるデータの活用と技術革新を推進し、より良い医療サービスの提供に貢献しています。
特集記事
経営方針
JMDCは、医療業界におけるデータの活用と技術革新を推進する企業として、ヘルスケアシステムの持続可能な発展を目指しています。同社は、「健康で豊かな人生をすべての人に」という企業理念のもと、医療費の増大、医療の地域格差、生活習慣病の増大、労働力不足といった社会課題に対処するため、データとICTを駆使したサービス提供に取り組んでいます。
中期経営計画では、データ利活用サービスの取引額の最大化を目指し、「高付加価値化(アップセル)」と「データ種類の拡充(クロスセル)」を推進しています。これにより、製薬企業や保険会社などヘルスケア関連事業者に対して、より幅広い領域でのサービス提供を強化しています。また、データの量及び種類の拡大を通じて、健康情報プラットフォーム「PepUp」を中心に、健康増進や医療の効率化に貢献するサービスを展開しています。
さらに、データ利活用による医療における価値創出を目指し、遠隔医療セグメントでは、胸部X線肺炎検出AIエンジンの提供を始めとする人工知能エンジンプラットフォーム「AI-RAD」の開発に取り組んでいます。これにより、医療の高度化及び効率化を促進し、医療費抑制に貢献しています。
また、社会生活者に対する医療費の健全化につながるソリューションの提供も重要な戦略の一つです。健康保険組合や企業と協力し、データを用いた積極的な介入策を立案し、介入後のデータによる効果測定を行うことで、医療業界全体の効率化を図り、医療費抑制に貢献することを目指しています。
これらの戦略を通じて、JMDCは医療業界におけるデータの活用と技術革新を推進し、より良い医療サービスの提供に貢献していく方針です。