事業内容
富士石油グループは、富士石油を中心に、連結子会社7社及び持分法適用会社2社で構成されており、石油の精製、貯蔵、調達、売買、および原油・石油製品等の輸送・入出荷を主な事業内容としています。同社グループは石油精製/販売事業を単一セグメント・単一事業部門として位置付けており、セグメント別の記載はありません。
具体的な事業内容としては、富士石油は石油の精製、貯蔵、調達、販売等を手がけています。㈱ペトロプログレスは原油・石油製品の調達、販売を、ARAMO SHIPPING (SINGAPORE) PTE LTDは原油タンカー、LPGタンカーの保有、運航を行っています。富士石油販売㈱は石油製品の販売等を、東京石油興業㈱は道路舗装用アスファルト合材の製造・販売、道路舗装材等の産業廃棄物処理による再生、舗装工事請負を担当しています。
また、富士臨海㈱は海上防災、原油・石油製品の入出荷、産業廃棄物の収集運搬、太陽光発電を、東海工機㈱は各種プラントの建設・保全等を、アラビア石油㈱は石油開発プロジェクト関連の資産管理等を、日本オイルエンジニアリング㈱は石油・ガス・その他エネルギーの開発・生産・環境対応に関するエンジニアリング、コンサルティングを行っています。これらの事業を通じて、富士石油グループはエネルギー供給の一翼を担っています。
経営方針
富士石油グループは、エネルギーの安定供給、安全の確保と地球環境の保全、ステークホルダーとの共存共栄、活力に満ちた働きがいのある職場の実現を企業理念として掲げています。同社は、ステークホルダー価値の最大化、経営の透明性の向上、安定的な経営・収益基盤の維持、株主への利益還元、持続的な成長への挑戦をグループ経営方針としています。
2021年5月に策定された第三次中期事業計画では、石油精製事業の更なる基盤強化と脱炭素社会に向けた取り組み強化を基本方針としています。具体的には、稼働信頼性の維持・強化、コスト競争力の強化、競争優位の確立、製油所の環境負荷低減、脱炭素ビジネスの追求などに注力しています。これらの取り組みを通じて、収益の安定的拡大と環境負荷低減の両立を目指しています。
また、富士石油グループは、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた社会的要請の高まりや、ウクライナ情勢を背景とした地政学的リスクの高まり、資源価格・為替相場の大きな変動など、変化する事業環境の中で、事業環境の変化を先取りした中期的経営戦略を立案し、これを着実に遂行することでグループの持続可能な成長を実現することを目指しています。
経営指標としては、2024年度に営業利益100億円、経常利益85億円、当期純利益75億円を目標として掲げており、ROEは10%以上、ネットD/Eレシオは1.5倍以下を目指しています。これらの目標達成に向けて、富士石油グループは経営資源の最適化と効率的な投資を進めています。