事業内容
東ソーとそのグループ企業(子会社101社及び関連会社15社)は、石油化学製品、化学製品の基礎原料及び機能商品の製造販売、エンジニアリング事業を主軸に展開しています。また、これらの事業に関連する物流やその他の事業活動も手がけています。
石油化学事業では、エチレンやプロピレンなどのオレフィン製品、低密度・高密度ポリエチレン、樹脂加工製品、機能性ポリマーなどの製造・販売を行っています。北越化成㈱はポリエチレンフィルムの製造・販売を担当し、東ソーは原材料の一部を供給しています。
クロル・アルカリ事業では、苛性ソーダ、塩化ビニルモノマー、塩化ビニル樹脂、無機・有機化学品、セメント、ウレタン原料などの製造・販売を行っています。大洋塩ビ㈱や東北東ソー化学㈱など、複数の関連会社がこのセグメントに関わっています。
機能商品事業では、無機・有機ファイン製品、計測・診断商品、電子材料(石英ガラス、スパッタリングターゲット)、機能材料などの製造・販売を手がけています。東ソー・エスジーエム㈱は石英ガラス素材や光学用石英ガラスの製造を行い、東ソー・ファインケム㈱は触媒や有機電子材料などを製造・販売しています。
エンジニアリング事業では、オルガノ㈱が水処理装置や純水装置、イオン交換樹脂の製造・販売を担当し、東北電機鉄工㈱はプラント工事や電気工事の設計・製作・取付・施工を行っています。
その他事業として、東ソー物流㈱は製品・原材料の運送・荷役、保険代理業務を、東ソー・ニッケミ㈱は石油化学製品、工業薬品等の販売をそれぞれ担っています。これらの事業を通じて、東ソーグループは幅広い分野で事業を展開しています。
経営方針
東ソーは、化学業界において石油化学製品、化学製品の基礎原料及び機能商品の製造販売、エンジニアリング事業を中心に展開している企業です。同社は、化学の革新を通じて社会に貢献し、企業価値を継続的に向上させることを基本方針としています。この目的を達成するため、同社は2022年8月に2024年度を最終年度とする3年間の中期経営計画を公表しました。
中期経営計画では、コモディティ事業においては収益事業としての定着を目指しつつ、脱炭素対応に注力する方針を示しています。一方で、スペシャリティ事業では1,000億円超の利益基盤構築を目指し、比較優位のある事業への能増投資や成長分野への経営資源の重点配分、新規事業の育成により収益基盤を拡充する計画です。
また、同社はCO2排出削減と有効利用に向けた総力結集を掲げ、脱炭素対応を全方位から推進することで、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。これに加え、健全財務に基づく積極的な投資や安全基盤の強化、安全文化の定着・深化にも取り組んでいます。
数値目標としては、2024年度に売上高11,600億円、営業利益1,500億円、営業利益率10%以上、ROE(自己資本利益率)10%以上を目指しています。これらの目標達成に向け、同社は事業環境の変化に迅速かつ柔軟に対応し、収益確保に努める方針です。