ビオフェルミン製薬は親会社として大正製薬ホールディングスをもち、医薬品・医薬部外品の製造販売を行なっている。2016年3月期の売上高は96億円、経常利益23億円。
製品の大部分は乳酸菌が主成分の整腸薬「ビオフェルミン」シリーズ。そのほかにも乳酸菌を配合した下痢止め薬、便秘薬、胃腸薬など消化器関係に特化した製品構成を有している。
簡単に歴史を振り返ってみる。
大正6年(1917年)
神戸市で、株式会社神戸衛生実験所として設立。
昭和16年(1941年)
東京に出張所を解説。
昭和24年(1949年)
株式会社神戸衛生実験所をビオフェルミン製薬株式会社と商号を変更。
平成7年(1995年)
阪神・淡路大震災により、本社と工場の倒壊など大損害を受ける。
平成20年(2008年)
大正製薬株式会社による株式公開買い付けにより、同社の子会社となる。
平成26年(2014年)
大正製薬株式会社による現物配当により、大正製薬ホールディングス株式会社の子会社となる。
売上高96億6622万円の内訳。新ビオフェルミンSが59億6003万円を売り上げ、全体の61.7%を占める。続いてビオフェルミン錠剤が15億7829万円(16.3%)、ビオフェルミン配合散が7億9678万円(8.2%)、ビオフェルミンRが6億7373万円(7%)。
上場企業でありながら、株式の62.7%(議決権比率63.9%)を大正製薬ホールディングスが握っている。
「ビオフェルミン」のブランドはそう簡単には揺らがないと思うし、きちんと研究開発を進めていく限り、そう簡単には揺るがない安定した企業という印象。
ちなみに、2016年3月期の研究開発費は2億3825万円とのこと。
利益率も高いし、変にコストをかけずに事業を継続して行くしかないのかもなあと思った。
海外進出などは全く手付かず(売上は日本国内のみ)とのことだが、海外とかで似たような製薬会社ってあるんだろうか。仮に海外進出したところで、「ビオフェルミン」ブランドを根付かせるのはまた大変そうだけど。。「メイドインジャパン」というのは使えると思うけど、それがどのくらい効果的なものか。
時価総額は本日(2017年4月30日)時点で355億円ほど。まあ毎年のキャッシュフローが20億円と考えると妥当なのかもしれない。
年 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 |
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予測FCF | 20億 | 20億 | 20億 | 20億 | 20億 |
現在価値 | 18億 | 16億2000万 | 14億5800万 | 13億1220万 | 11億8098万 |
WACC | 0.1 | ||||
永久成長率 | 0.03 | ||||
継続価値 | 294億2857万1428 | ||||
企業価値 | 367億9975万1428 |
テキトーなDCF計算をしてみたら上のようになった。破格なほど安い、ということは少なくともなさそう。