インフルエンサーマーケなど新領域に投資中、ファンコミュニケーションズの現在
今回取り上げるのは、アフィリエイトプラットフォーム「A8.net」を手がけるファンコミュニケーションズだ。
創業したのは、今年3月に代表取締役社長を退任した柳澤安慶氏。大学卒業後は広告業界に就職したが、バブル崩壊後には業界全体として、それまでの活気は失われた。
そんな中で勢いがあったのがコンピュータ関連だ。柳澤氏自身も関連する広告に携わり、可能性を直感。知人に誘われてソフトウェア会社に転職。その会社ではプロバイダ事業の立ち上げに携わり、海外企業へのM&Aが成立した時点で独立することにした。
いくつか事業テーマを考え、特に可能性を感じたのが「アフィリエイト」だった。インターネット業界は、米国で起こったことが何年か後に日本に持ち込まれる傾向が強い。オンラインの情報発信や購買活動が広がれば、アフィリエイト広告市場が伸びることは必然に思われた。
こうして2000年に開始したのがアフィリエイトプログラム運用代行サービス「A8.net」だ。アフィリエイトといえばA8.netというくらい代表的なプラットフォームとして、日本のアフィリエイターたちの支持を集めた。2015年には経常利益が60億円を超えるなど、会社全体として大きく成長した。