業績悪化で配当性向が100%超え「ピジョン」過去10年強の中期計画を振り返る
ベビー用品メーカーのピジョンが、株式市場で憂き目にあっている。
ピジョンといえば、何より「哺乳びん」で有名だ。その他にも離乳食、マタニティインナーから介護用品まで幅広く手掛けるが、2019年1月期をピークに成長が止まってしまった。
株価は2018年のピークから三分の一以下まで下落。収益力が下がる中でも配当は維持し、支払う配当金が純利益を超えてしまった。2023年の配当性向は112%を予定している。
高すぎる配当性向は、投資家から見るとリスクでしかない。一般に、稼いでいるより多くの配当を永遠に払い続けられるわけではないためだ。
ピジョンは中期経営計画の策定とその反省を定期的に行っている。今回の記事では過去10年余りの中期計画を振り返りながら、同社が直面している逆風と現在の戦略についてまとめる。